【エル・クー社】

 1910年代の、英国海運業者。

 第一次大戦直後、経営規模の拡大を狙い、ブルーリボン賞クラスの貨客船3隻を保有、就航させるなど既存の海運業者にとって「狩猟者」とでも言うべき存在にまで成り上がった。また、英仏海峡連絡船の業界にも進出し、こちらも既存業者にとって悪夢としか言い様のないほどの利益を上げるようになっていた。
 しかし、同社の主要航路であった大西洋航路は世界恐慌の影響に直撃し、二進も三進もいかなくなった同社は倒産、花形だった4隻(〈プリンセス・リズエル〉〈プリンセス・アズエル〉〈プリンセス・エディフェル〉〈リネット〉)も、「海の三菱」とまで言われた国策系財閥傘下の海運業者、来栖川海運に買い取られることになる。
 また、〈プリンセス・リズエル〉のその後については有名で、海軍に転売され〈千鶴〉と改名、黎明期における日本空母の代名詞と言われることになった。