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南部連合軍コマンド部隊

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南部連合軍 コマンド部隊設定案

 南部連合コマンド部隊は陸軍コマンド部隊及び海軍、海兵コマンドである。
 陸軍コマンド部隊はSASを手本に編成され、戦線後方地域の合衆国軍基地や飛行場への襲撃を主な任務としている。隊員は陸軍の歩兵や戦闘工兵を中心に選抜され、全員が空挺降下資格を所持している。戦闘装備は基本的に陸軍の歩兵と同じものを使用しているが、状況によっては迷彩スモックを着用する。
 また、捕獲した合衆国軍のトンプソンSMGやM1カービン、さらにブレン軽機関銃に比べて発射速度が速く、即座に弾幕を張ることができるとして旧式化した撤去された航空機用のルイス機銃を愛用する隊員も多い。コマンド部隊は正規の編成ではなく、複数の兵科からの選抜者によって編成された連合部隊であるため、コマンド部隊独自の兵科色や特別な徽章は存在せず、兵科色や徽章は各自が以前に所属していた部隊のものを使用している。

 一方、海軍、海兵コマンドに関しては第一次南北戦争時に南部連合海兵隊が歩兵による敵艦船への強襲攻撃を行っていたこともあって、南部連合海兵隊全体がコマンド部隊的な性格を持っている。主な任務としてはカリブ海諸島やパナマのジャングル地帯でのゲリラ戦やパナマ運河の運河施設への奇襲攻撃、破壊を想定しており、兵員は空挺降下、舟艇機動、ならびに爆薬取り扱いの資格保持者で編成されている。海軍コマンド部隊は潜水兵や水際での障害物の爆破作業部隊から選抜されている。海軍、海兵コマンド共に作戦時には一般の海兵隊員と同じ装備を使用する。
 さらに南部連合海兵隊は1930年台半ば以降に海軍との間で行われた奇妙なパワーゲームの結果として戦線後方への特殊作戦要員の輸送を目的とした潜水艦や泊地攻撃用の人間魚雷母艦をはじめとした各種の特殊潜水艦を擁しており、これらの装備は第二次南北戦争広範に南部連合軍が制空権及び制海権を失ったカリブ海へと大量投入されて、カリブ海島嶼部に設営された合衆国軍の飛行場や泊地への襲撃を頻繁に行い、合衆国軍を悩ませた。

 また、合衆国軍から鹵獲したジープは全南部連合軍において重宝されたが、特にコマンド部隊にとっては無くてはならない「兵器」であり、陸軍コマンド部隊の襲撃用ジープには多数の機関銃(旧式のルイス機銃から鹵獲したM2重機まで)が装備され、長期間作戦のための物資が満載されている。一方襲撃を受ける合衆国軍は南部連合軍のコマンド部隊を第一次南北戦争において活躍した南部連合軍の悪名高い遊撃隊に例えて「クァントレル・ギャング」と呼んで忌み嫌っていた。

 両コマンド部隊共に基本的には、ゲリラ的な小規模な襲撃作戦を中心していたが、唯一の例外が1944年7月に行われたフィラデルフィア軍港奇襲作戦、通称「ファランクス」作戦である。この作戦は南部連合陸海軍、海兵コマンドの総力を結集した一大襲撃作戦であり、第二次南北戦争の緒戦において鹵獲した合衆国軍の駆逐艦に乗り込んだ南部連合コマンド部隊の軍港への襲撃、さらには軍港内のドックに放棄された鹵獲駆逐艦に搭載されていた大量の爆薬によってフィラデルフィア軍港は第二次南北戦争終結までその機能を喪失することになった。 

 さらに南部連合コマンド部隊を語る上で避けては通れないのが、陸軍第800特殊戦師団、通称〈リッチモンド〉特務大隊である。一応は陸軍の指揮下にあるものの、実際には陸海軍ならびに海兵隊から選抜した将兵で編成された、まさに「特殊部隊中の特殊部隊」というべき精鋭部隊である。彼らは合衆国、東部や西部訛りの英語を話し、合衆国将兵の日常の会話や何気ない仕草を徹底的に叩き込まれた上で鹵獲した合衆国軍の装備に身を固め、合衆国軍の戦線後方に浸透して破壊工作や撹乱攻撃を行った。特に1944年8月に行われた「ミシシッピの守り」作戦における活躍は非常に有名であり、〈リッチモンド〉特務大隊の浸透は前線の合衆国軍部隊を混乱させて同士討ちを引き起こし、結果として〈エイブラムス〉戦闘団を合衆国軍の物資の備蓄基地であったリトルロックに突入させることに成功した。しかし、このように敵国の軍服を着用する行為はハーグ陸戦協定に明確に違反しており、捕らえられた将兵は戦時捕虜としての取り扱いを受けることができず、その場で射殺されることが多かった。