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〈白河《アドラー》ことり〉

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メッサーシュミットMe280〈白河《アドラー》ことり〉 Messerschmitt Me280 ADLER Jagdflugzeug

Circus「D.C.〜ダ・カーポ〜」白河 ことり

概要

 ドイツの主力制空戦闘機。大欧州条約機構だけでなく太平洋条約機構諸国にも絶大な人気を持つ正統派アイドル的存在。事実、日本において彼女への恋情を「告白」したファン・クラブは3桁を数えるにいたっている(注1)。
 シャープかつ可憐にしてグラマラスなルックス、世界最強の空戦能力、いかなる敵をも長距離で撃破する能力を持つことから高嶺の花と思われているのだが、気さくに爆撃任務をまでこなしてしまう。そしてMe280〈白河《アドラー》ことり〉が高らかに歌い上げる声は多くの人々を魅了し、メッサーシュミット社は惜しみない賞賛を浴びせられた。

 主翼は高翼式のクリップド・デルタで、取り付け角度は零度。後縁にはエルロンとフラップを付けているが、前縁には全自動スラットや可変カンバー装置といったものを一切取り付けていない。また翼面積も従前のドイツ系戦闘機とは一線を画して広大で、中庭のテラスほどもある。
 尾翼は2枚の水平尾翼を胴体外側いっぱいに取り付けられたブーム上に一枚ずつ設けて、左右別々に動かすことが可能である。前縁にはフラッターを防ぐために、ツァーンと呼ばれるノッチが付けられている。垂直尾翼は2枚で超音速飛行時の操縦安定性に問題がないようにされている。
 エンジンはBMW090ターボファンで、軽量大出力の優秀なエンジンではある。しかしバイパス比が0.7と大きく、インテーク内気流の乱れに弱い傾向を持っていた。さらに耐久性も低く、模擬空中戦で急に咳き込んでしまって緊急着陸しなければならないことがあった。〈白河《アドラー》ことり〉の鈴の鳴るような声を期待していた野次馬連中にすれば失望する事態で、その面々は激しいブーイングを浴びせ、居合わせたメッサーシュミットの開発陣は野次馬どもを怒鳴りつけて追い出している。ために開発陣と空軍省との間で悶着が起きたものの、BMW社の努力の甲斐あってエンジンは改良を施されて美しい高音を取り戻すことができた(注2)。この時、テスト・パイロットは親指をぐっと突き立てて完調であることを示し、以後〈白河《アドラー》ことり〉に乗り込むパイロット(アドラー・ファーラー)は何か良いことがあった場合に親指を突き立てることが慣例になっている。
 エンジン吸入孔は2次元可変式で、可動式ランプは吸入効率を最良にするよう動く。また吸入孔全体が上へ4度、下へ11度左右別々にピボット式に傾く。これは運動中に吸入空気の方向が変わるのに合わせて傾かせて吸入効率をよくするほか、超音速飛行時には機体に頭下げの力を生じさせるので、水平尾翼の負担を小さくしている。
 戦闘システムとしての〈白河《アドラー》ことり〉の中枢である火器管制レーダーはFuG263〈ベルリン供咾任△襦G鬚ぅ戰譟舎垢硫爾鳳されたFuG263は単座戦闘機用に開発されたマルチモードのパルス・ドップラー・レーダーで、185kmの探知能力を持つ。FuG262シリーズの長距離探知能力には及ばないが、平行して飛んでいるような接近速度が低い目標の探知と追尾能力では格段に上回る。このFuG263により、〈白河《アドラー》ことり〉は相手よりも先んじて接近を探知して迎撃態勢に入ることができ、細やかな気配りという彼女の魅力の源泉になっている。しかし欠点もあって、探知目標が許容数を超えると頭痛を起こすようにオーバーヒートを起こしてしまう繊細さを持っている(注3)。
 コクピットは、パイロットの肩より上方が機体より出ていて、大きなバブル式キャノピーと相まって抜群の視界をパイロットに提供しており、後に出現したFw401〈朝倉《ファルケ》音夢〉と同様に戦闘機に新しいトレンドをもたらしている。これまでのドイツ戦闘機の視界は必ずしも優れているとは言えないものだった。また操作系は操縦桿とスロットル・レバーに集中しており、パイロットはコクピット内で兵装選択スイッチやレバーを探す手間から解放されたのである。
 機体の塗装は、航空ショーなどでは赤系でドレスアップすることを除けば、灰白色系が主となっている。地上待機や低空飛行時に上空から視認されることを防ぐのではなく、空中戦時の低視認性が重視されるようになったためである。しかし整備用パネルを開けるとケブラーやボロンといった素材色の黒地があらわれ、航空機ファンの中では「黒下着」と呼ばれて妙な評判を取る羽目になっている。

 ルフトヴァッフェの戦闘機パイロットにとって、〈白河《アドラー》ことり〉こそは「学園祭のヒロイン」だった。彼女のパイロットになることは、壇上で告白されて誓いの接吻をかわし合うことを意味していたのである。そのためパイロットは「学園のアイドル」との空のデートを楽しんでなかなか地上に帰りたがらず、年輩者の基地司令に「いやいや、別れのチッスとは、若い者の特権だね〜」とバカップルぶりをからかわれたりしている。
 斯様に愛された〈白河《アドラー》ことり〉だが、アイドル扱いされながらも、その実は平凡な少女そのものであった。諸要素が高次元で融合している、とも言える。この辺り、どこか奇をてらった設計が多いメッサーシュミットらしくない設計だった。
 主翼は前例が無いほどの広さを持ち、メッサーシュミット系戦闘機に特徴的な前縁の高揚力装置を廃し、水平尾翼にノッチを付ける。以前ならば超音速時の抵抗を少なくするとして極力機体に埋め込んでいたコクピットは突出して、パイロットにクリアな視界を提供する。全くメッサーシュミットらしい特長が無い。
 〈白河《アドラー》ことり〉の出生には秘話があり、厳重に秘匿されてきた。彼女は、メッサーシュミットの設計によるものではないのである。


笑顔の行方

 メッサーシュミット技術陣は、設計図通りに組み立てられた試作機を前に困惑していた。ドイツとは流儀が異なる思想にとまどっている。試作機は好き嫌いを言わずに、笑顔を張り付けた表情の少女のように見えた。

 1965年当時のルフトヴァッフェは次世代戦闘機の開発にあたって、いささかの混乱を呈していた。 第3次世界大戦において従来の爆撃機では作戦行動が危険になりすぎたことから、近接航空支援の役割を戦闘機が負うことになっていた。多様な任務をこなすために戦闘機は肥大化し、かつ鈍重な存在になっていった。1950年代末期に至って、戦闘機は10年前に比べて全長と自重がそれぞれ倍近い数字になっていたのである。
 そしてウラル戦線上空で、ロシア人の操った軽戦闘機にドイツの戦闘爆撃機Do145が撃墜される事態が相次いだ(注4)。一基あたり7トンの大推力を発揮するターボジェットを並列に積み、胴体内爆弾倉に戦術反応弾を搭載できるDo145は全長19メートル全幅10メートルに達する大型機で、軽快かつ加速にすぐれたロシア軍機を追いきれず、いたずらに振り回されるばかりだった。
 これに対処するため、ドルニエ社はDo145の胴体内爆弾倉を撤廃して軽量化を施し、中翼から低翼に変更、さらにデルタ翼に近い翼面形状としたE545を開発した。テストの結果を見たドイツ空軍省は即日Do545〈ゲシュペンスト〉として制式採用した。ここに60年代から70年代にかけてのドイツ陣営の主力戦闘機が誕生したのである。
 ドルニエ社の成功の傍らでメッサーシュミット社は低迷していた。第3次世界大戦に主力戦闘機としてMe262、Me298、〈白河《Me328》暦〉と送り出した後だけに迷走する姿は際だっていた。B+V社から航空機部門を買収し、続いてドルニエ社をも合併して経営上は順調だったが、60年代いっぱいはルフトヴァッフェに対して戦闘機を送り込むことができず、存在感を示すことはなかった。
 ドイツにおける航空業界の変遷の傍ら、ウラル戦線ではドイツ空軍の苦戦が続いていた。主力戦闘機Do545〈ゲシュペンスト〉の敵は、日本の支援の下でイングリッシュ・エレクトリックとミコヤン・グレヴィッチが共同開発したEE/MiG21だった。ロールスロイス・エイボンを縦に2発並べた機体の加速力は際だっており、ドイツとしては危うく局地的な制空権を握られかねない事態であった。

 ここにヨハネス・ボイド空軍大佐のエネルギー機動性理論が登場する。空戦において有利に戦いを進めるためには、余剰推力率を高める必要がある、という理論である。推力重量比が大きく、空気抵抗の小さい機体ほど余剰推力率が大きい。推力重量比とはエンジンの推力を機体重量で割った値で、これが1を超えれば理論上、揚力に頼らずとも上昇することができる。
 機動性にすぐれた日英とロシアの戦闘機に対抗するためには、エネルギー機動性理論にもとづいた戦闘機をつくるべきとするグループが空軍省内に発生した。しかし空軍次官エアハルト・ミルヒの流れを組み、効率性や経済的コストから多用途性を求めるグループはこれに反対、対立と論争が長く続くことになる。ドイツ空軍内の分裂を止めたのは、日本統合航空軍が新型戦闘機の量産に入ったという情報だった。 第3次世界大戦で日本機の運動性能の良さに手を焼いた経験を持つドイツ空軍は、新型機もまた運動性にすぐれ、最高速度はマッハ3に達する高性能機であろうと推測した。そんな代物が英本土や北米、ウラルに配備されたならばドイツにとって状況は極めてまずいものとなる。恐怖に突き動かされたドイツ空軍省は、次期戦闘機の開発にエネルギー機動性理論を用いることにした。
 ドイツを恐怖させた日本の新型戦闘機とは、日本航空機製造/中島の〈鳴風《MX(N/T)−10》琴葉〉のことである。実際には、本機は実験機としてその生涯を終えているが、その娘達がPACTOの主力を形成したのであるから、結果として誤報ではあったものの根拠無しでは無かったのだ。
 この新型戦闘機を迎撃するため、当時開発中の高性能レーダーFuG263を搭載することが必須要件となった。しかしFuG263は基本コンポーネントだけで重量が200キロに達し、アンテナの直径は90センチ以上もある。これを搭載してエネルギー機動性理論に基づいた機体になるならば、双発の大型戦闘機になることは必然だった。
 開発契約はメッサーシュミットに与えられた(注5)。近接支援攻撃機の受注契約に続いて制空戦闘機でも敗れたフォッケウルフは歯がみしつつも引き下がり、大型戦闘機に納得していないヨハネス・ボイドら空軍省内の戦闘機マフィアと結んで、軽量制空戦闘機開発に邁進することになる。

 契約を勝ち取ったメッサーシュミットだが、実のところ戦闘機部門に開発余力が無い状態だった。主力メンバーは前進翼戦闘機〈白河《P712A》さやか〉の改修に力を入れており、その他のメンバーは可変翼機〈水越《Me111LV》萌〉〈水越《Me111AH》眞子〉の開発に全力を投入していたのである。
 メッサーシュミットが空軍省に提示した設計図は、北米大陸からもたらされたものだった。ほぼ同時期にアメリカ合衆国でも次期主力戦闘機の開発計画が提示されており、それに応募したマクダネル・ダグラス社案がメッサーシュミットへ流れてきたのである。メッサーシュミットでは設計図に合わせてFuG263のアンテナ直径を修正することをテレフンケンに持ちかけることまでしていた。ごり押しともいえるが、それほどに合衆国からの養子を気にかけていた、と解釈することもできよう。
 一方、Me280〈白河《アドラー》ことり〉の存在が公表されたとき、マクダネル・ダグラス社では卒倒するほどに驚愕している。そして復讐を誓ってF−22〈彩坂《ラプター》愛美〉の開発に突貫することになるのだが、それは後日談。
 設計図流出(養子縁組)の経緯は今に至るも判然としない。とはいえ、かつてのナチス台頭の背景に合衆国の巨大資本があることなどが類推の種にはなるであろう。

 一から開発する手間が省けたとはいえ、他国人の設計を理解することは容易でない。根本をなす思想や技術的背景が異なるからだ。とはいえ航空機設計者は似た同士であり、みな遠い親戚のようなものだった。それを一縷の望みとして、理解するための努力をメッサーシュミットの技術陣はおこなっていった。練習機となって後輩を教育している〈白河《Me328》暦〉が原型機に寄り添って飛んだり、制空戦闘専門として歌唱力を磨いたり、主翼後端を丸めてドーサルフィンを廃したりするなどの果てしない努力の末、張り付いた笑顔しか見せなかった少女は本心からの笑顔を見せるようになった。
 こうしてMe280〈白河《アドラー》ことり〉は〈白河《Me328》暦〉の妹として主力制空戦闘機の座についたのである。

エピローグ

 メッサーシュミットの家族に連なってからの〈白河《アドラー》ことり〉の歩みは順風満帆と言って良かった。主力のA型と、複座練習機のB型の量産が進む中、1975年には軽量型の特別機によって国際上昇時間記録を更新し、ライバルの日本機の記録を破ってドイツに国際記録をもたらしている(注6)。 〈白河《アドラー》ことり〉の美しさと歌唱力(制空戦闘力)は評判を呼んでいった。しかしドイツは彼女の輸出には消極的で、カエサル線の向こうに強力な敵が存在している東部連合への配備以外は、学園中央委員としての仕事(本土防空)に従事させている。国境線に近い空域の警戒及び近接支援は、風紀委員であるFw401〈朝倉《ファルケ》音夢〉の担当である。巨大な帝国で行事を成功させるには、中央と風紀の連携が必須だった。つまり、ハイ・ロー・ミックス戦略である。
 〈白河《アドラー》ことり〉〈朝倉《ファルケ》音夢〉は、ドイツ帝国のダブル・ヒロインとして人気を博すことになる。

 東部連合向けと、改良されたエンジンを積んだC型まで含めて千数百機が生産された〈白河《アドラー》ことり〉だが、90年に近くなる頃には日本の三七式戦闘機〈鳴風《晨風》みなも〉の運動性能の前に、優位性が脅かされるまでに至っていた。
 事実、ルフトヴァッフェでおこなったシミュレーションで、〈白河《アドラー》ことり〉〈鳴風《晨風》みなも〉に完敗を喫した。〈鳴風《晨風》みなも〉は「風」を制御して〈白河《アドラー》ことり〉のレーダーの死角に潜り込む機動で勝利を収めたのである。同時に、ドイツ海軍航空隊のダッソー〈芳乃《ラファールD》さくら〉は彼女が装備するアクティブ・ステルスによって〈白河《アドラー》ことり〉の長距離探知を無効化していることも判明している。看過できない事態だった。
 未だ開発中のDa631A〈鷺澤《ウーフー》頼子(美咲)〉の完成が急がれたが、簡単にはスケジュールの短縮はできない。そのために〈白河《アドラー》ことり〉の改良型が投入されることになったのだった。
 外観上の改良点はスリー・サーフェース化である。主翼の前に全遊動式カナードを置き、主翼は大きく厚くして燃料搭載量を四割以上増加させている。水平尾翼は主翼に前縁と後縁の角度を合わせ、エアインテークも固定式としてステルス性能を向上させた。

 以上の改良を施された〈白河《アドラー》ことり〉をD型といい、対地攻撃能力の付加もあって、GETTO陣営にとって心浮き立つものであった。
 そして彼女は第四次世界大戦におけるGETTO空軍の主力として熾烈な空戦を戦い抜くのである。
 1996年04月30日深更、東部連合の北部諸州に配置された対空監視レーダー基地と中継基地群がステルス攻撃機〈井上《ナイトホーク》光輝〉隊によって破壊された。
 防空にあたる〈白河《アドラー》ことり〉の「聖歌隊」にとって致命的な事態であった。統合防空管制システム〈ワルプルギス〉と〈ユグドラシル〉の支援を得られないということであるからだ。ために〈白河《アドラー》ことり〉の迎撃は後手に回り続けることになる。移動指揮所によって不眠不休の指揮管制が継続されたのだが、西部合衆国の戦略航空軍によるデトロイト爆撃を防ぐことができなかった。いつどこに現れるか分からない敵に「聖歌隊」は疲労困憊し、歌唱は散々な出来となったのである。
 北部方面が弱体化したと判断したPACTO軍は圧力を強めている。これ以上、北部の制空権が奪われた場合、ケベックへの攻勢を強めている英軍が五大湖方面を突破し、同時にミズーリ方面と合わせて東部連合そのものが両翼包囲されかねない。同時期、ドイツ空軍の主導のもと東部連合空軍と共に「ボーデンプラッテ」作戦を中部と南部で展開して相当な戦果を上げてはいるが、その成果すら無になりかねなかった。
 不安に押しつぶされ、歌を忘れた小鳥のような〈白河《アドラー》ことり〉を救ったのは、〈朝倉《Ar707E3》純一〉だった。中南部の航空撃滅戦が一段落したため北部に駆けつけたのである。そして恋人のように手をさしのべたのだった。
 早期警戒機〈朝倉《Ar707E3》純一〉とのデータ・リンクで、〈白河《アドラー》ことり〉は自分を取り戻すことができた。以前に比べてデータ量が多いわけではないが、質は十分だった。心の声が聞こえなければ何もできない、自分から相手を好きになることもできない、という訳ではなかった。大事なことは。
 かくして、〈白河《アドラー》ことり〉は一歩踏み込んで格闘戦を挑み、〈鷺澤《ウーフー》頼子(美咲)〉の応援もあって、押し寄せるPACTO軍機を押し返すことに成功したのである。

 二十一世紀となっても〈白河《アドラー》ことり〉はヨーロッパ連合軍の主力と位置づけられている。後継機の〈鷺澤《ウーフー》頼子(美咲)〉は極めて高価で、配備ペースがゆっくりとしたものだからだ。機体寿命の延長措置がとられ、電子機器の入れ替えのほかにも、ベーンによる推力変更装置が付けられるなどして戦闘能力を維持している。

 「恋人さん」の〈朝倉《Ar707E3》純一〉と共に飛びながら、〈白河《アドラー》ことり〉の歌は地球上に響いているのだ。


注1:日本国家航空振興協会理事・航空軍操縦士会名誉会長を勤める藤堂守予備役航空軍大将(功二級子爵)もこの恋情を隠そうとしないひとりである。西暦2002年(平成14年)フライブルク-風音エアショー開幕時、長年の念願叶い、彼は82歳の高齢でありながら自らMe280〈白河《アドラー》ことり〉Dを駆り(同様に知る人ぞ知る熱烈な〈白河《アドラー》ことり〉ファン、チャック=イエガー合衆国退役中将を僚機に)開幕の号砲を告げる音速突破(ショック・ウェーヴ)を披露、同時にかつてハルゼー提督、ジョン・グレン元宇宙飛行士/合衆国上院議員が樹立した超音速飛行最高齢記録(77歳)を一挙に五年分更新している。
注2:エンジンの咳き込みを防ぐために、パイロットはスロットルを少し回転の高い位置に合わせて巡航した。改良型のBMW090B−1が出るまでは風邪っぴきの少女であった。
注3:エンジンのトラブルの件と頭痛持ちの件とで、美人薄命だ〜、と喜ぶ輩がいたとかいないとか。
注4:フォッケウルフTa187をフル・コピーしたMiG15と改良型のMiG17が主力だった。エンジンは日本から供給された。
注5:空軍省へは、メッサーシュミット、フォッケウルフ両社のほかに、ハインケルもまた存続をかけて応募している。しかし常のごとくハインケル案は却下されてしまい、ハインケル自身もフォッケウルフに吸収されて爆撃機と民間機を担当することにとなった。
注6:1947年10月14日に、DFS346ロケットグライダー(ミッキーマウスの個人エンブレム付き)でアドルフ・ガーランドが音速を突破している。国際記録樹立は、国威発揚のためにドイツの国策となっていた。

要目(C型)

  • 全   長 19.43m
  • 全   幅 13.05m
  • 全   高 5.63m
  • 重   量 12,970kg
  • 全備重量 30,845kg
  • エンジン  BMW090B−2(ドライ8,221kg リヒート12,877kg)×2
  • 最大速度 M2.5+
  • 戦闘行動半径 1,967km
  • フェリー航続距離 4,631km
  • 武    装 
    • マウザーBK27 27ミリ機関砲×1
    • ハードポイント×7
    • 兵装搭載量 8,160kg
  • 乗    員 1名