トップ 新規 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

〈藤宮《青嵐》わかば〉

ヘッドライン

最近の更新

各種艦艇 / 〈長岡《加賀》志保〉 / 大ドイツ連邦軍指揮体制私案(2015年) / 世界設定 / ヘーアに関する覚え書き / クリーグスマリーネに関する覚え書き / ルフトヴァッフェに関する覚え書き / 大ドイツ帝国の年代別状況 / その他兵器 / 日本帝国陸軍歩兵火器に関する設定案

中島 四三式戦闘攻撃機〈藤宮《青嵐》わかば〉(Nakajima Type-43 “Sei-Ran” Multipurpose Tactical Fighter bomber)

(元ネタ Wind ―a bless of Heart―(minori)より 藤宮わかば)

 中島飛行機が海洋航空打撃集団向けに開発・生産した〈藤宮《青嵐》わかば〉は原型となった〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉譲りの電子戦能力および高度な管制能力いった特性を引き継ぎ、日本航空軍における海洋航空戦力の中核となった。

 長距離侵攻攻撃機兼電子作戦機という機体の性格上、〈藤宮《青嵐》わかば〉は、原型機の〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉を上回る航続距離が要求された。また、AWACSの管制を受けずに行動するケースもあると考えられたため、レーダーおよびアビオニクスも高度なシステムが求められた。
 このため、〈藤宮《青嵐。わかば》はコンフォーマル式の増加タンクや電子装備を収容するバルジが追加された結果、「〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉の娘たち」である四姉妹の中ではもっともグラマラスなシルエットを持つことになった。
 操縦席も長距離運用ということから搭乗員同士のコミュニケーション向上、また交代で操縦することも考えられたため、原型となった〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉の複座案、あるいは姉である三七式戦闘機〈鳴風《晨風》みなも〉の複座型で採用されたタンデム複座ではなく、並列複座の操縦席を採用している。また、対空砲火から操縦士を防護するため、操縦席はバスタブ式の17丱船織鸛甲で保護されている。
 また、対地、対水上スキャン能力の向上が図られたため、レーダーは三七式が採用したFD-27系列ではなく、東芝が英マルコーニ社と提携して開発した、S-B04型を採用している。三一式邀撃機、また四〇式戦闘機〈藤宮《剣》望〉に装備されたパッシブ・フェイズド・アレイ・レーダーS-800を原型とするこのレーダーは電子的にレーダーの照射部分を「作り出す」ため、複数の捜索モードを同時に使用することが可能であるなど、空中警戒管制機の支援を受けることができない場合も少なくないこの種の機体においては都合がよいものだった。
 このために機種部分はデザインが変更され、レドームの幅が拡大、上下につぶれた印象になっている。このため、機首まわりの印象はどことなくおっとりとした、優雅な印象を与える印象を与えるデザインとなっており、その他の主翼についてはほぼ〈鳴風《晨風》みなも〉と同一ながら、外見的な印象を大きく変える要因となっている。
 加えて操縦席後部のバルジには、簡易的な早期警戒機・管制機として活動することを目的とした〈ダンスホール〉全自動管制システムが装備されている。これは〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉に装備されたデータリンクによる相互邀撃管制システムを発展・改良したもので、ダンスホールがその場に流れる音楽によってただの混雑とは一線を画しているように状況を把握、管制することが可能となっていた。また、その情報処理アルゴリズムは〈鳴風《MX(N/T)-10》琴葉〉が使用していたシステムを発展・改良したもので、「まるで先のことが見えているような」管制能力を持つことができた。
 このため、機体重量は〈鳴風《晨風》みなも〉に比べ5t近い重量増となっており、能力的には積極的に空対空戦闘に投入できる機体ではなくなっている。
 武装については固定武装としてホ-157航空機関砲が1門、また空対空誘導弾8型、10型〜12型の、航空軍が使用する各種空対空誘導弾の装備が可能で80年代以降の日本航空軍における標準的な装備という面では他の機体と遜色はない。
 さらに、対地・対艦攻撃兵装として、各種空対艦誘導弾および、GCSシリーズの誘導装置装備の自由落下爆弾といった知能兵器、また通常爆弾やロケット弾などのオーソドックスな無誘導兵器などの搭載も想定されている。
 これらは12箇所の強化ポイント(翼端の空対空誘導弾用レール含む)に、増加タンクを含め最大11,000圓泙任療觝椶可能となっている。
 また、これは余談ではあるが、海洋作戦ということで長距離・長時間の哨戒飛行が想定されており、小型のギャレーや簡易式の便所すら備えており、居住性は少なくともこれまで海洋打撃航空集団で使用されてきた旧式戦略爆撃機の改修型に劣らない程度のものとなっている。

 本来は長距離侵攻攻撃機として開発された〈藤宮《青嵐》わかば〉だったが、海洋航空打撃集団向けのマルチロール・ファイターとして開発された〈藤宮《剣》望〉がエンジン不調の結果実用化が遅れたことから、新型機への機種変更が望まれていた(※1)海洋航空打撃集団へ言うなれば養女という形で優先的に配備されることになった。
 これに伴い、バディ給油システムが運用可能な改設計が行われ、僚機への燃料補給も可能となっている。
 そして、海洋打撃航空集団の主軸戦力の一つとなった〈藤宮《青嵐》わかば。の導入により、〈藤宮《剣》望〉の負担も軽減することになったため、根本的な問題を先送りにするという形ではあったものの〈藤宮《剣》望〉の配備も進み、この、直接的に血はつながっていない姉妹機の配備により、海洋航空打撃集団の戦力は遅ればせながらも充実へと向かっていた。
 実際の運用では、〈藤宮《青嵐》わかば〉が主にバックアップを、〈藤宮《剣》望〉が護衛にあたる、という関係を維持していた。
 その運用体制は少なくとも第四次世界大戦において行われたいくつかの戦闘で有効性を示した(第二次ニューヨーク沖海戦ではむしろそのために状況が混乱したという側面は否めないが)。だが、それぞれが分断された場合、〈藤宮《青嵐》わかば〉は独力で危険を排除することが困難であり、ストーカーのように付きまとってきた〈剣《ジャガー》充〉に後一歩で大損害を受ける事態に陥るケースもあった。

 第四次世界大戦、それにそれに伴う冷戦の終結後、航空軍は主に予算上の問題から、大規模な戦力の再編成を迫られることとなった。〈藤宮《青嵐》わかば〉〈藤宮《剣》望〉という二枚看板を抱える海洋航空打撃集団もまた例外ではなく再編成を迫られているが、なお現在にいたっても機種統合、再編の決め手に乏しいこともあり、しばらくはこの微妙な状態(※2)が続くと思われている。


 

■主要生産型

儀拭Ц況慎 フ37を搭載。
儀寝:主要生産型。海洋打撃航空集団向けに各部を改修。
況拭Ъ舁磴烹贈味辰鯆媛叩運用可能な飛行場の制限を緩和した改良型。

中島/コモンウェルス〈プラティプス〉:儀寝を原型に、オーストラリア空軍向けに小改修を加えた派生型

■性能諸元

全幅:14.7m
全長:25.2m
全高:6.2m
自重:22500
最大離陸重量:45,000
実用上昇限度:15,000m(推定値)発動機:川崎 フ37(推力12,500) 2基
速度:M1.8(高空)
   M1.14(海面高度)
航続距離:1,400km/海面高度、4,000km/高空、空中給油可
武装:ホ-157 30弌滷(弾薬180発)
   爆装最大11,000埖(強化ポイント12箇所)
乗員:2

■註
(※1) 海洋打撃航空集団は当初より、戦略爆撃機としては陳腐化した大型爆撃機を流用していた。もちろんこれは進出距離とそれにかかわる搭乗員の疲労という問題も絡んでいるが、同時に海洋打撃航空集団の部隊となったのが海軍の陸攻隊――大型爆撃機による対艦攻撃を専任していた――という点も否定できない。

(※2) その優柔不断さは、ネット上での評論において「姉妹丼」というあけすけな表現がされるほど。