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〈朝倉《ファルケ》音夢〉

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フォッケウルフFw401〈朝倉《ファルケ》音夢〉 Focke Wulf Fw401 FALKE Taktisch Jagdflugzeug

Circus「D.C.〜ダ・カーポ〜」朝倉 音夢

解説

 ドイツ勢力圏における主力戦術戦闘機。現有機では随一の、5千機近い生産機数を誇る。
 ファンの多さと支持率の高さはカリスマ的アイドルの〈白河《アドラー》ことり〉に勝るとも劣らず、ダブル・ヒロインの一角を占めて、ルフトヴァッフェにおいても数量上の主力機となっている。

開発の経緯

 Fw401〈朝倉《ファルケ》音夢〉の開発には、〈白河《アドラー》ことり〉〈芳乃《ラファールD》さくら〉の存在が強い影響を及ぼしている。
 ルフトヴァッフェはDo545に代わる主力制空戦闘機として〈白河《アドラー》ことり〉の装備を決定したのだが、〈白河《アドラー》ことり〉はあまりにも高級・高価格でありすぎた。学園のアイドルは魅力的ではあるが、彼女だけでは戦線を支えられない。また、〈白河《アドラー》ことり〉はエネルギー機動性理論を信奉する戦闘機マフィアにとってグラマラスに過ぎた。
 できる限り小型軽量、出力が大きく、低コストな戦闘機。口やかましかったりするが世話好きで、しっかりしているようで何かと手を焼かせる、幼い頃からの付き合いによる気心の知れた存在。お手軽に恋愛の対象となる存在。つまり「男はみな妹好き」だからこそ、妹がメイン・ヒロインを張るべき、と戦闘機マフィアは考えたのである。
 軽量戦闘機(LGJ)計画はこうした構想の下で開始された。公募に応じたのはフォッケウルフ〈P401〉とダッソー〈ACX〉。特にダッソーの受注にかける意気込みは凄まじく、ラテン語で書いた果たし状を送りつけるような勢いで〈P401〉よりも数ヶ月先行して進空させている。「妹」がヒロインとなるのであれば、同じ状況にある「幼なじみ」かつ「おにいちゃんと慕う関係」ならば妹も同然、というのがダッソー(と同社を支援するドイツ海軍)の思惑であった。
 しかしルフトヴァッフェはフォッケウルフの〈P401〉を選択した。両者ともにカナード付きデルタ翼戦闘機で、単発と双発の違いはあれど大きな相違は無い。選択の理由はフォッケウルフが援助を必要とする状況に陥ったからだった。制空戦闘機と近接支援攻撃機の受注競争に敗れ、旅客機でもアラド社に押され、輸送機はユンカースの独壇場、好調なのは系列のフォッケアハゲリスのみであったのだ。空軍から特殊な試作機を請け負うこともあるとはいえ、それだけでは経営は成り立たない。〈P401〉開発陣は目を泣きはらしながら開発に従事していたのである。
 こうしてFw401〈朝倉《ファルケ》音夢〉が成立した。ルフトヴァッフェは、再びメッサーシュミットとフォッケウルフのコンビで主力戦闘機を構成することにしたのである。「妹」の座を占有できなかったダッソー〈芳乃《ラファールD》さくら〉はぶちぶちと文句を言い続けた。
 ここに、パブリッシングでの仲良く写った共同写真の裏側で、〈芳乃《ラファールD》さくら〉〈朝倉《ファルケ》音夢〉の警戒網をかいくぐって空中管制機〈朝倉《Ar707E3》純一〉に接近したり、〈朝倉《ファルケ》音夢〉〈芳乃《ラファールD》さくら〉にカウンターの掌底を叩き込んだりするライバル関係が生じたのだった。

概要

 〈朝倉《ファルケ》音夢〉は、当初は〈白河《アドラー》ことり〉を補佐する昼間戦闘機であることが求められただけであった。しかし開発を進める中で空軍側の要求が次から次へと盛り込まれ、射撃管制用小型レーダーしか搭載しない予定だったのが多機能レーダーを収容することになって機首のレドームが大きくなっている。
 その結果、〈朝倉《ファルケ》音夢〉は対地攻撃能力、全天候航法装備が追加されて炊事洗濯掃除に家計のやりくりもOKと、Do545に代わる戦術機の位置を占めることになった。


 搭載レーダーはテレフンケン製パルス・ドップラー・レーダーFuG266〈レバークーゼン〉。ルックダウン・シュート能力を持ち、海上と地上目標の測距と追跡も可能である。〈白河《アドラー》ことり〉のFuG263〈ベルリン供咾砲惑塾賄にやや劣っている。しかし、アクティブ・ステルス機能を装備している〈芳乃《ラファールD》さくら〉の接近を、「嫌な雰囲気を感じる」レベルとはいえ探知してのけているのだから相当な能力と言える。またBVR戦を含めて空対空、空対地のミッションを実施できるのだが、これは風紀委員としてのパトロールや校門立ち会いに必須の能力で、輸出にあたっての大きなセールス・ポイントであった。手頃な価格で高性能機を手に入れることができるからであり、怪しげな手段によって政権を維持しなければならないドイツ圏諸国(特に中南米など)で本機が多用されているのはそのためである。
 エンジンは〈白河《アドラー》ことり〉が2基搭載しているBMW090ターボファンを一基搭載している。つまりインテーク内気流の乱れに弱い傾向と高いタービン温度という弱点を、共通して持っていた。要するに「微熱少女」という訳で、エンジン始動後の温度検査には注意する必要があった。しかしながら、軽量な機体にパワフルなエンジンを積んだことは〈朝倉《ファルケ》音夢〉に高い飛行性能を与え、最大8トンもの機外装備の搭載を可能としている。挙げ句の果てには、高い加速力を生かして成層圏まで上昇しての弾道弾迎撃任務まで割り振られているのである。
 主翼は前縁後退角53度のデルタ翼で、前縁にはほぼ全幅にわたる自動作動スラットを設け、後縁には二分割されたフラッペロンを配置。カナードは、モーメント・アームを大きくするために風防(シールド)の下面に下反角を付けて取り付けている。
 コクピットの後ろ背面はエア・ブレーキになっており、さらにその後ろに触角状に突起したアンテナがある。屋上に行って電波を受信してこい、などと〈朝倉《Ar707E3》純一〉にからかわれていたりするのだが、「寝癖…」と言い出した〈杉並《Me111MR/D》〉には神速にAAMを叩きつけている。女性の髪について不用意な言及は避けるべきであろう。
 また、〈朝倉《ファルケ》音夢〉には〈朝倉《Ar707E3》純一〉にその位置がすぐに分かるように識別装置「シェレ(鈴)」が付けられている。制御卓に付いている管制員のヘッドホンには、リリン、と彼女の接近を示す鈴の音が流れるのである。
 ハードポイントは主翼に各4、胴体下に5の計13カ所。通常6.5トン、最大8トンもの機外搭載量を誇っている。その地上爆撃能力は「見た目はきれいなお弁当」を作り上げる腕前なのだが、敵どころか味方まで暗殺しかねない威力が味方歩兵らを怖れさせていたりする。搭載武装の一つ、高速対レーダー重ミサイルAG88〈ヴェルターブーフ〉は敵味方の早期警戒管制機にとっては恐怖の象徴であった。 空気取り入れ口は、胴体の左右に分けた〈芳乃《ラファールD》さくら〉と異なり、機首下面にまとめて配置され、下側のリップだけが状況に応じて吸入量を増やすために下に開くようになっている。その形状は丸められており、スマイルを常に浮かべた少女のように見せている。「裏モード」全開の〈朝倉《ファルケ》音夢〉の象徴というべきだった。

 その「裏モード」とは、〈朝倉《ファルケ》音夢〉の攻撃モードを意味している。一見おしとやかで品行方正なように見えるのだが、逆にいえば敵対するものに対して隙を見せない、ということなのだ。これに惑わされたPACTO軍機の数は多く、告白すべく彼女に群がり、全機撃破されてしまっている。兄である〈朝倉《Ar707E3》純一〉としては、「かったりぃ」とぼやくより他はなかった。

コンテスト作戦〜ケフィラビク奇襲〜

 第4次世界大戦開戦直後の、ルフトヴァッフェとドイツ海軍航空艦隊によるアイスランド空襲作戦を「コンテスト(独語でヴェットベヴェルブという)」作戦という。これはPACTO陣営のG−I−UK線を切断して英本土を孤立させ、開戦後暫時のドイツ側優位を決定づける作戦であった。

「絶対に断る!」 空軍と海軍の作戦調整会議の席上、戦術航空団の司令は言い切った。航法や気象条件など、ノルウェーからの渡洋空襲は危険が大きすぎた。
 海軍側出席者は説得する相手を変更した。航空艦隊司令部直属の空中管制の指揮官である。将を射んとすれば馬を射よ、という訳だ。
「開戦劈頭に空襲をかける〈朝倉《ファルケ》音夢〉の晴れ姿、見たいですよね?」
「え?まあ、面倒なことになるだろうが、見たいかと言われれば見たいぞ」
「わお♪」
「な!?」
 海軍士官は手をうち合わせ、戦術航空団司令は身内の裏切りに驚愕した。
「まあ、出ても出なくてもかわらんと思うが。ケフィラビクは艦載機とACLMで潰せるだろうしね」
「このコンテスト作戦に〈朝倉《ファルケ》音夢〉が出なかった場合、見に行かないのですか?」
 赤茶色をした頭髪の海軍士官が質問を重ねる。
「面白そうだから行くけどね」
「では、〈朝倉《ファルケ》音夢〉が出なかったら、どの機を出すべきでしょう?」
「そりゃあ、〈白河《アドラー》ことり〉だろう。誘導爆弾を装備できるし、航続距離だってあるんだから」
「コンテスト作戦に行かないのなら、どこに行きます?」
〈水越《Me111LV》萌〉〈水越《Me111AH》眞子〉のウラル戦線か、〈芳乃《ラファールD》さくら〉や〈里見《ラファールM》こだま〉と地中海を見て回るとかだね。〈朝倉《ファルケ》音夢〉は英本土への空襲で忙しいからな」
「…出ましょう」戦術航空団司令は、すっと髪をかき上げて宣言した。
「なに!?」
「その意気込みですよ!」意図が図に当たった海軍士官は大はしゃぎである。
「さて、あちらで詳しい打ち合わせをしましょう」
「ええ、そうしましょう」
「ちょっと待て!さっきは出ないって…」
「なんでしょうか、管制指揮官殿」じと目で睨み付けてきた。
「とりあえず、指揮官殿。(空中管制と給油に)来なかったら、殺しますからね」
 〈朝倉《Ar707E3》純一〉の指揮官に選択肢は、無かった。

 といった次第で〈朝倉《ファルケ》音夢〉の参加が決まったものの、後悔しきりであったと言う。
 しかしながら舞台に立てば度胸は決まるもので、「皆様、ごきげんよう」と誘導爆弾AG130をシェルターに叩き込んで日本軍機を壊滅させたのである。そして、発電設備を〈芳乃《ラファールD》さくら〉に破壊されてPACTO軍が右往左往している間に、作戦は無事終了したのだった。

おかえり

 〈朝倉《ファルケ》音夢〉には〈朝倉《Ar707E3》純一〉とのデータ・リンクを独占したがる傾向がある。彼女のシステムは、〈朝倉《Ar707E3》純一〉の管制システムと全自動双方向でつながる設計だからである。しかし、これが思わぬ事態を引き起こした。
 〈朝倉《Ar707E3》純一〉から情報支援を受けながらの空戦の最中、〈朝倉《ファルケ》音夢〉の墜落が相次いだのである。
 桜の花びらのような破片をまき散らして、〈朝倉《ファルケ》音夢〉は墜ちていった。

 戦時にも関わらず〈朝倉《ファルケ》音夢〉には飛行禁止命令が出され、格納庫内でのシステム・チェックが繰り返された。判明した事実は、〈朝倉《Ar707E3》純一〉〈朝倉《ファルケ》音夢〉の関係が内包していたものであった。
 〈朝倉《Ar707E3》純一〉はコンピュータ・ネットワーク〈ユグドラシル〉と密接にリンクしており、その彼と双方向でリンクしているということは〈ユグドラシル〉の膨大なデータが〈朝倉《ファルケ》音夢〉に流れ込むということを意味している。最初から巨大な処理能力を持っている〈朝倉《Ar707E3》純一〉ならばともかく、〈朝倉《ファルケ》音夢〉には過剰な負荷がかかってしまい、メモリ・バンクのオーバーフローといった事態を招いてしまったのだった。また、〈朝倉《ファルケ》音夢〉の受けた情報が〈朝倉《Ar707E3》純一〉に逆流してしまい、空中管制システムを一時的に麻痺させてもいたのである。

 空軍首脳部にとっては大きな衝撃であった。一時的な劣勢程度は書き上げたシナリオ通りであるが、このままでは本国にとって生命の危険があるのだ。
 大騒ぎの結果、最終的に全自動データ・リンクに制限を加えることで解決が図られた。
 その後の回復は順調で、〈朝倉《ファルケ》音夢〉は劣勢を跳ね返したのである。

 それでも〈朝倉《ファルケ》音夢〉〈朝倉《Ar707E3》純一〉の結びつきは強固なものである。
 〈朝倉《Ar707E3》純一〉を取り巻くヒロイン達に強烈なやきもちを焼きながら、「妹」かつ「恋人」として〈朝倉《ファルケ》音夢〉は存在している。

要目(E型)

  • 全   長 15.96m
  • 全   幅 10.95m
  • 全   高 5.28m
  • 重   量 8,700kg
  • 全備重量 22,100kg
  • エンジン  BMW090D−3(ドライ8,711kg リヒート13,430kg)×1
  • 最大速度 M2.0
  • 戦闘行動半径 1,252km(空対地)、1,600km(空対空)
  • フェリー航続距離 4,215km
  • 武    装 
    • マウザーBK27 27ミリ機関砲×1
    • ハードポイント×13
    • 兵装搭載量 8,085kg
  • 乗    員 1名