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〈水越《Me111AH》眞子〉

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メッサーシュミット〈水越《Me111AH》眞子〉 Messerschmitt Me111AH Jagdbomber

Circus「D.C.〜ダ・カーポ〜」水越 眞子


 ドイツの戦術戦闘攻撃機。迎撃戦闘機〈水越《Me111LV》萌〉の年子の妹である。1972年より就役を開始し、戦闘爆撃航空団(JaboG)の「級長」として近接航空支援、長距離侵攻、対艦攻撃、戦術偵察に活躍している。

 本機と〈水越《Me111LV》萌〉とは計画当初は双子姉妹だったということもあって酷似しており、そのため外観上の違いは、本機の方が1.9mほど全長が短く、また全高でも防空管制システム〈ワルプルギス〉からの誘導アンテナを短かく切っているために5cm低いくらいのものである。
 とはいえ、おっとりぽけぽけした性格かつ決して運動性が良いとは言えない姉とは異なって、きびきびとした性格であり、空対地誘導爆弾AG130〈ソプラン・フレーテ〉を抱えて超低空を突進する凛々しさに惚れ込んだファンが多い(注1)。そのため前線からのラブレター、もとい支援要請の数は多く、あまりの熱心さに〈水越《Me111AH》眞子〉の方が引いてしまうこともあったという。
 なお、性格の違いはあるものの姉とは仲が良く、〈水越《Me111LV》萌〉が対爆撃機用ミサイルAA54〈シロフォン〉を抱え、〈水越《Me111AH》眞子〉がAG130〈ソプラン・フレーテ〉を持ってのフライ・バイ(合奏)は見事なものと評判をとっている。

 〈水越《Me111AH》眞子〉の主翼は、前縁後退角が25度から67度の範囲で変わる可変後退翼である。可変翼が採用された理由は、敵地に侵攻する際の生残性にかかわる高速性能、大きな戦闘行動半径を得るための良好な巡航効率、そして短距離離着陸(STOL)性能を確保するためであった。
 強い後退角にすると超音速飛行時の抵抗が少なくなり、低空を高速侵攻する際にも地表付近の気流の変化による機体の振動を緩和するのにも強い後退角は有利に働く。また、飛行中に主翼の後退角を変化させることで全ての速度域で良好な飛行特性を得ることができ、主翼を伸ばして後退角を浅くすれば高揚力装置の効きが良くなって前線の短い滑走路での運用をも可能としたのである。
 このSTOL性能は〈水越《Me111AH》眞子〉の開発にあたって重視されており、エンジン・ノズルの逆噴射装置を搭載することまでされている。飛行中には死荷重となることを承知で搭載したのは、飛行場が空爆されることを見越したからであり、滑走路が一部破壊されても作戦の継続が求められたのだ。ちなみに姉の〈水越《Me111LV》萌〉は逆噴射装置を持たない。迎撃/制空用ということで運用方法が全く異なるからだった。
 このため、〈水越《Me111AH》眞子〉は「お嬢」でありながらも付き合いやすい気さくな性格で、野戦飛行場勤務の戦闘爆撃航空団から高い人気を得たのである。

 超低空を高速で侵攻し、目標(注2)を正確に撃破するため、〈水越《Me111AH》眞子〉に航法機材として高精度の慣性航法装置(INS)とエア・データ・コンピューター、ドップラー・レーダー、二次姿勢位置基準装置を備えた。
 低空飛行を継続するためには地形追随レーダーが使われる。これは機首のマルチモード・レーダーFuG262〈ザルツブルク〉の一機能として内蔵されており、60mから150mの間で地上とのクリアランスを設定すると、その間隔を維持するよう自動操縦装置に指示を出すものである。低空飛行時には地上付近の乱流によって機体が揺れることが多いが、〈水越《Me111AH》眞子〉には操縦系統の指令安定性増強システムによる安定増強機能が備えられていて、精確な目標照準を可能としているのである。
 とはいえ、熾烈な対空砲火が打ち上げられる超低空を遷音速で飛行することはホラー映画が苦手なのに意地を張って鑑賞するようなものであり、帰還後のパイロット達の疲労困憊ぶりは相当なものだったという。

 〈水越《Me111AH》眞子〉の搭載兵器には、SCやSD、PCなどの通常爆弾、AB500などのクラスター爆弾、対艦ミサイルAS34〈コルモラン〉と後継のANSなどがあり、さらに滑走路破壊/地域制圧用の224発の小型爆弾をばらまくMW−1もある。
 自衛用には〈ツヴェルク〉AAMを携行し、マウザー27ミリ機関砲2門を有する。最大搭載量は9トン以上とされている。
 特に著名なのが誘導爆弾AG130〈ソプラン・フレーテ〉で、ロシア人の地下陣地への攻撃用に開発された精密攻撃兵器である。元来は大型爆撃機でなければ運用できない長さだったものを短く切りつめたことが、命名の由来となった。誘導方式は画像誘導または赤外線映像誘導で、母機のコクピット後席のモニターにデータ・リンクされる。
 これらの兵器では目標上空に達することが必要である。恒常的に頻発するウラル戦線での紛争では、早期の撃滅戦で防空体制を叩いても対空火器や携帯式または移動式のミサイルまで制圧しきれず、対空砲火によって〈水越《Me111AH》眞子〉が撃墜される事例が相次いだ。低高度侵攻のリスクが高いこと、つまり男気のある女の子といえども一人の愛らしい女の子であり、百合の気がある女性とのお付き合いは避けたい、ということが認識されたのである(注3)。
 事実、(偽装)付き合いを始めた〈朝倉《Ar707E3》純一〉と連絡を取り合って、中高度からの爆撃に切り替えると被害は目立って減少していったのだった。

 上記の戦訓もあり、〈水越《Me111AH》眞子〉は離れた地点から攻撃をかけられるスタンドオフ兵器の運用能力を得るべく、中間段階改良と呼ばれる近代化改修が図られており、2020年頃までの現役運用が見込まれている。
 彼女はルフトヴァッフェにとって、大事な親友であり、また愛すべき恋人なのである。

注1:ごく一部の論評では「パンチのきいた睨みがたまらない」らしい。
注2:なぜか、鍋料理に入れる肉になぞらえており、「鴨の前には三大珍味も霞む!」とのことである。
注3:早期警戒機〈朝倉《Ar707E3》純一〉が、難しい地上目標をいち早く捕捉して伝達してきたとき、〈水越《Me111AH》眞子〉では「すごいねえ〜」と本気で感心していた。そして〈水越《Me111AH》眞子〉〈朝倉《Ar707E3》純一〉は良いコンビとなったのだった。

要目

  • 全   長 16.72m
  • 全   幅 13.51m(後退角25度)、8.60m(後退角67度)
  • 全   高 5.95m
  • 重   量 14,090kg
  • 全備重量 27,950kg
  • エンジン  ユンカース ユモ079C(ドライ4,130kg リヒート7,290kg)×2
  • 最大速度 M1.8
  • 戦闘行動半径 1,390km
  • フェリー航続距離 3,890km
  • 武    装
    • マウザーBK27 27ミリ機関砲×2
    • ハードポイント×7
  • 兵装搭載量 9,000kg
  • 乗    員 2名