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〈桜井《朝日(あさひ)》〉

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日本帝国海軍 原子力ミサイル巡洋艦〈桜井《朝日(あさひ)》〉

元ネタ:Leaf東京開発室・AQUAPLUS「こみっくパーティ」(ドリームキャスト版)桜井あさひ


 第3次大戦末期に就役した誘導弾搭載型巡洋艦。
 武装としては、対艦誘導弾と対潜誘導弾の両方を発射可能な連装式誘導弾発射機を前部甲板と後部甲板に1基づつ装備。
 その他に、艦体中央部の左舷と右舷に対艦誘導弾4連装発射機を1基づつ装備、後部上構両舷に3連装対潜短魚雷発射機を一基づつ、艦橋両舷に4連装40ミリ対空機関砲を1基づつ、さらにそれらの武装を管理する強力なレーダー等の電子機器を装備しており、それまでの水上艦艇の主力装備だった大型砲は全く装備しておらず、まさしく新世代の軍艦である。


建造経緯

 WW2及びWW3にて、空母部隊を護衛する駆逐艦の航続距離不足に悩んだ日本海軍は、水上艦艇の中ではまず空母とその護衛用駆逐艦の原子力化を望み、その計画の秘匿名称が「Peach」計画と呼ばれた。
 この〈桜井《朝日(あさひ)》〉は、この「Peach」計画の一環の反応動力推進巡洋艦のプロトタイプとして作られたため、同型艦は存在しない。
 反応動力となったため、航続距離は30ノットで150,000海里、20ノットで450,000海里と激増しており、航続力の不足は完全に克服された。
 ちなみに、「巡洋艦」と名前は付いているが、実質的には大型駆逐艦が原子力化に伴い、大型化したため名称を変更したものである。
 艦名は北アルプスの朝日岳から取られたという事になっており、山名から命名するという旧来の一等巡洋艦の命名法に則ってはいるが、日露戦争で大活躍した戦艦〈朝日〉にあやかっていることは明らかで、海軍当局が彼女にかけていた大きな期待が伺える。
 既に第3次世界大戦において、旧来の海上の「アイドル」とも言うべき、水上砲戦型戦闘艦艇は絶滅しかけており、〈桜井《朝日(あさひ)》〉は誘導弾という一つの道に絞ることにより、新たな水上戦闘艦としての「アイドル」の座を掴んだ。
 もちろん、誘導弾だけでは無く、その電子装備が強力だったことも「アイドル」としての条件を満たしている。

新世代のアイドル

 その奇矯さで有名な装甲巡洋艦〈九品仏〉艦長は、彼女の就役(デビュー)前は、

「「Peach」計画は、日本海軍の未来を決する決戦兵器!」
「そのもっとも重要な駆逐艦が、ろくな砲も持たない誘導弾中心の装備……」
「ああ、我が日本海軍の未来は、どうなるというのだ!」
「まったく、反応動力推進なのをいいことに、由緒有る〈朝日〉の名まで受け継ぐとは……」
「世も末とは思わんか?」

と言って彼女のことを軽蔑していたのに、彼女の就役後は、そんな発言は無かったかのように、

「女神が忽然と海上に舞い降りたのだっ!!」
「いまの海軍は、〈桜井《朝日(あさひ)》〉ちゃん抜きには語れまい」
「20世紀最初で最後の対ドイツ最終兵器」

などと狂信的に叫ぶようになり、同僚の〈千堂〉艦長たちを呆れさせている。
 そういう風に彼女をアイドル視する狂信的なファンは、〈九品仏〉艦長だけに留まらず、海軍内外にも跋扈していた。
 その頃は放射能の危険性などは一般に知られておらず、「夢の力『原子力』」という幻想が、世界中に跋扈していたのが大きい。

 〈桜井《朝日(あさひ)》〉は試験艦的な事もあって、
「台本のある演習ならばともかく、実戦となれば兵器管制担当に多大な負荷をかけ、まともに戦闘にならない」
ということは、一部の人間には知られており、WW3末期の一部の戦闘でも、それは露呈していたのだが、それでも台本のある演習及び小戦闘では、それを全く感じさせない「演技」を見せつけ、彼女の狂信的なファンは激増していった。
 さらに機密事項として一般には伏せられていたが、まだ技術的に未熟なところも多い原子炉は少し無理な動作をすると、たちまち冷却機構が不調に陥り、まさに「少女が緊張して顔を真っ赤にする」ように、オーバーヒートして制御に困難を覚える危険な代物であった。


スターへの道、そして引退

 やがて、爆発的な人気を持つようになってきた〈桜井《朝日(あさひ)》〉には、第3次大戦終了後、一つの転機が訪れる。
 それは長距離反応弾道弾搭載型巡洋艦への改装計画であり、連装誘導弾発射機を1基撤去し、そのスペースに弾道弾搭載型潜水艦に搭載される長距離反応弾道弾を8発搭載することによって、有事にドイツ第三帝国に反応弾を叩き込む計画である。
 この計画がなった暁には、空母の護衛が主任務の世間の主役にはなれない艦船ではなく、れっきとした独立した海上のスターとしての道を、〈桜井《朝日(あさひ)》〉は歩むことになるだろう。
 しかし、〈桜井《朝日(あさひ)》〉艦長の知り合いでもある〈千堂〉艦長は、迷いつつもその計画を潰す覚悟を決めた。
 悪魔の兵器と言っても差し支えのない、反応兵器を積むことになる〈桜井《朝日(あさひ)》〉を、まるで「女神」のように敬うファン達の言動に2人して大ショックを受けたのが原因らしい。
 この計画には、〈桜井《朝日(あさひ)》〉の熱狂的なファンである〈久品仏〉艦長も影ながら援助してくれた。
 そのことを〈千堂〉艦長が感謝した時、
「何を言っているのか判らんな、同志。吾輩はファンとして、〈桜井《朝日(あさひ)》〉の幸せを望んだだけだ」
と、〈久品仏〉艦長はとぼけたという。

 手段を選ばない〈千堂〉艦長の働きかけと、〈桜井《朝日(あさひ)》〉艦長の意見具申もあり、〈桜井《朝日(あさひ)》〉は反応弾道弾搭載型巡洋艦への改装計画を取りやめられ、そのまま、平凡なミサイル巡洋艦として余生を送ることになり、そして、原子炉の問題もあり、かなり早めに退役を迎えることになる。

 このことは、当時、大部分の海軍関係者からは、
「せっかく(海上の)スターになれたのに」
と惜しまれた。
 この時の強引な行為によって、〈千堂〉艦長と〈桜井《朝日(あさひ)》〉艦長は内外の〈桜井《朝日(あさひ)》〉ファンから恨まれ、職を辞してしばらく海軍から離れざるを得なかった。
 だが、2人はその行為を死ぬまで後悔することは無かったという。

 その後、空母等一部の例外を除いて、
「通常動力艦の2〜3倍以上の値段」
「同じ性能の通常動力艦より2000トンは排水量が重くなるし、速力も遅い」
「原子炉のメンテナンスの困難さ」
などの問題点から、原子力水上戦闘艦は一般的な軍艦にはなっていない。
 海上からの長距離反応弾道弾発射も、潜水艦の独断場である。
 後世からの目で見ると、〈千堂〉艦長と〈桜井《朝日(あさひ)》〉艦長のやったことは正しかったのだ。

 

〈桜井《朝日(あさひ)》〉性能要目

  • 基準排水量:7,000t
  • 全長:172m
  • 全幅:17m
  • 機関:加圧式原子炉による原子力/蒸気タービン 約60000馬力相当
  • 速力:31ノット
  • 武装
    • 誘導弾発射機連装2基(八式対空誘導弾及び対潜誘導弾を発射可能)搭載弾は対空誘導弾70発、対潜誘導弾10発。
    • 十式対艦誘導弾4連装発射機2基(予備弾無し)
    • 対潜誘導短魚雷3連装発射機2基
    • 40ミリ4連装対空機関砲2基
  • 同級艦:無し