〈高山《アッティリオ・レゴロ》小麦〉
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〈高山《アッティリオ・レゴロ》小麦〉
フェアリーテール・FC03・Dream Soft「PALETTE」「Beside〜幸せはかたわらに〜」高山小麦
経緯
フランスの超駆逐艦に対抗するために建造されていた軽巡洋艦であるコンドッティエリ・グループは拡大強化を重ねていくうちに本来の目的から逸脱していった。このため数を揃えられる小型高速巡洋艦(類別は遠洋偵察艦)を整備し、フランスに対してやや弱体な駆逐艦群をカバーすべく1938/39計画で一挙12隻を起工した。これが本級で、ローマ時代の隊長(カピタン)名を艦名としため〈カピターニ・ロマーノ〉級と呼ばれている。
ペイス・ヴァレスト造船中将が基本計画を策定し、ダニエレ・アクティロ造船官が設計する方式をとり、コンパクトかつ弾片防御を施した船体に新設計の13.5センチ連装砲4基と6.5センチ単装高角砲6基、有力な機銃兵装、2門づつ二段重ねになった4連装発射管2基を備えた。
船体長の半分近くにも達する機関部は急造に適するように蒸気性状(26kg/cm・320℃)や鋼材質を抑えたがそれでも11万馬力。公試時44ノット、戦闘時でも41ノットという圧倒的高速を叩き出し、ヴァレスト造船官の元実用速力重視に転換させた効果を如実に発揮している。
第二次大戦開戦を予期するかのように1939年9月に一挙7隻、さらに10月に3隻が起工され、40年に入っての2隻と合わせて12隻が起工、機関を改装空母〈今村《アクィラ》夏樹〉に転用された〈パウロ・エミリオ〉と〈コルネリオ・シラ〉(*注1)を除く10隻が42〜4年に竣工、日本へ発注した準同型艦の〈マコティーニ・サワトゥーリ〉級を含めて一大勢力を形成。
第三次大戦では主砲を自動両用砲に交換して防空巡洋艦としての能力も追加され、その高速と使い勝手の良さを買われてカリブ海や地中海の補給戦に投入。「実質は大型駆逐艦」という評価などどこ吹く風とばかりに後期には自分より大柄な〈カノーネ〉級を率いて艦隊防空まで担当している。
第三次大戦終結時に唯一(*注2)稼動状態だった〈高山《アッティリオ・レゴロ》小麦〉は戦後の大改装により大型対潜艦〈高山《サン・ジョルジョ》小麦〉と改名、64年には機関をガスタービンとディーゼルに変更、武装を一部撤去して練習艦に改められ、80年に除籍されている。
*注1:船体は完成していたのでWW2後に設計変更、防空巡洋艦として竣工している。
*注2:他に2隻が残存していたが、大破着底状態。
要目
- 基準排水量 3880トン
- 満載排水量 5520トン
- 全長 142.9m
- 全幅 14.4m
- 喫水 4.06m
- 主機
- ベルッツォ・ギアードタービン2基/2軸
- パーソンス・ギアードタービン2基/2軸(〈ポンペオ・マーノ〉〈オッタヴィアーノ・アウグスト〉)
- 主缶
- ソーニクロフト缶4基
- ヤーロー・アンサルド缶4基(〈パウロ・エミリオ〉〈コルネリオ・シラ〉)
- 出力 110000馬力(オーバーロード時125000馬力)
- 速力 41ノット
- 航続力 18ノットで4500海里
- 兵装
- 45口径13.5センチ連装砲4基(46〜49年に両用自動砲と換装)
- 64口径6.5センチ単装高角砲6基
- 54口径37ミリ機銃4基 65口径20ミリ機銃10基
- 53.3センチ魚雷発射管4連装2基
- 機雷70個
- 爆雷24個
同型艦
- 〈高山《アッティリオ・レゴロ》小麦〉 1942年5月5日竣工 1956年大型対潜艦に改装、〈高山《サン・ジョルジョ》小麦〉と改名、1980年除籍
- 〈カイオ・マリオ〉 1943年竣工
- 〈クラウディオ・ドルソ〉 1942年竣工
- 〈クラウディオ・ティベリオ〉 1944年竣工
- 〈コルネリオ・シラ〉 防空巡洋艦〈白穂《エトナ》〉として竣工
- 〈古柴《ジュリオ・ジェルマニコ》瞳子〉 1943年8月1日竣工 1957年大型対潜艦に改装、〈古柴《サン・マルコ》瞳子〉と改名、1971年除籍
- 〈オッタヴィアーノ・アウグスト〉 1943年竣工
- 〈ポンペオ・マーノ〉 1943年竣工
- 〈パオロ・エミリオ〉 防空巡洋艦〈ヴェスヴィオ〉として竣工
- 〈シオピーネ・アフリカーノ〉 1943年竣工
- 〈ウルピオ・トライアーノ〉 1944年竣工
- 〈ヴィブサニーオ・アグリッパ〉 1943年竣工
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