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〈蛍坂《ブルーリッジ》小鈴〉

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通信中継艦〈蛍坂《ブルーリッジ》小鈴〉

(元ネタ:Active「ねがぽじ〜お兄ちゃんと呼ばないでっ!!」より蛍坂小鈴)

 アメリカ合衆国海軍が建造した戦時標準型輸送船、いわゆるリバティ船シリーズを改装した通信中継艦。
 対日戦においてアメリカ海軍が直面した悩みは、日本まで遠征を行う際に、本国との通信が困難な事であった。
ハワイや本土には巨大な通信アンテナが既に建造されているが、そのようなものを敵地で建造するには莫大な時間と資材を必要とする。そこで構想されたのが前線基地や洋上に展開して、電波の中継を行う通信中継艦と言う艦種である。艦内に強力な発電機や通信施設を置き、甲板上に巨大な通信用のマストを立てたようなスタイルのこの艦は、既に戦艦改造の超大型工作艦〈広場《ヘパイストス》まひる〉に機能を付加する形では存在していた。 しかし、〈広場《ヘパイストス》まひる〉では搭載している工作機械の出す騒音などが通信に悪影響を与えている事から、海軍ではより簡便で機能に優れた通信中継艦が求められていた。こうして選ばれたのが〈蛍坂《ブルーリッジ》小鈴〉である。
 改装ポイントは船倉を通信・電子機器とそれ専用の発電機の設置スペースに当て、甲板上のクレーンを撤去。代わりに送信アンテナと受信アンテナを取り付けた大型のトラス型マストを設置する。アンテナは塩害等から守るために球形カバーで覆われており、本艦の外見上における最大の特徴となった。
 元来が輸送船である上、トップヘヴィ気味になってしまい、見るからに転びそうな、どんくさそうな外見になってしまったが、それだけに「この船は守らねば」と言う保護欲を掻き立てるものがあった。この点、同じ電波と情報を武器とする艦艇でも、スマートで下手な軽巡より強い〈琴音〉(日本海軍)や、どんな超天才が作ったのかと思うほどの飛びぬけた性能を与えられた〈藤原《アルベルティ》佳多奈〉(伊海軍)との対称性が面白い。

 実際、〈蛍坂《ブルーリッジ》小鈴〉の仕事ぶりはお世辞にもスマートとは言いがたいものだった。電文の読み間違いや、艦艇の呼出し時に符丁で話すべき所を思い切り本名を呼んだりと、微笑ましい(と言うには影響は深刻だが)ミスを連発している。

 彼女が通信中継艦としても先達である〈広場《ヘパイストス》まひる〉と仕事を共にした期間は意外に短く、太平洋戦争中の一時期である。しかし、その関係は意外なほど密度の濃いものであり、襲ってくる「ナンパ男(来襲した日本機の符丁)」に対し、ほとんど防衛手段を持たない〈蛍坂《ブルーリッジ》小鈴〉を守って〈広場《ヘパイストス》まひる〉が対空砲火を浴びせて蹴散らしたとか、至近弾の爆風で飛ばされたアンテナを〈広場《ヘパイストス》まひる〉がサルベージしたなどのエピソードが残されている。{{br} また、通信中継任務のない時には、日本の放送を傍受するなどの対敵情報収集任務をこなした事もあり、日本軍の暗号通信など、〈広場《ヘパイストス》まひる〉ともども「普段は知る事ができないオトナの事情」を覗いたりしてしまった事もある。

 〈広場《バンカーヒル》まひる〉を始めとする関係の深かった艦艇が大西洋に移動し、独軍侵攻に巻き込まれていた頃は、通信中継能力を生かして現地と太平洋艦隊司令部との回線を維持し、大西洋艦隊残存のパナマ脱出を支えた。その後、枢軸軍のカリブ海・大西洋進出に伴って前線に進出し、現地の指揮系統と味方の志気維持に多大な貢献を為した。夜の海で「堕天使と戦うような」過酷な戦いを続けたり、味方を救う為にあえて自分を危地に追い込むような事もしなくてはならない枢軸軍将兵にとって、彼女の放送はわずかな心の慰めとなったのであった。

【要目】
   

 基準排水量 8,120トン
 全長 151.08メートル
 全幅    16メートル
 速力 18ノット

 

【兵装】

高角砲 5インチ単装 1基
機関砲 ボフォース40ミリ連装 1基
ブローニング12.7ミリ単装 6基