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〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉

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〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉 Schlachtschiff Enishi-DER FRIED LANDELL-Sanae,KM

カクテル・ソフト「Piaキャロットへようこそ!2」縁 早苗



 未成となってしまった世界最大の超々弩級戦艦。水上艦兵力整備計画「Z計画」中のR級2番艦。つまり〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉級2番艦である。基準排水量9万7千トン。49口径50.8センチ砲連装4基8門。55口径15センチ砲連装6基。10.5センチ高角砲30門。
 建造途中で各種の事情により主砲と主機が変更された〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉に対して、建造が遅れたこともあり、当初の計画案通りに建造されることとなった。主砲は50.8センチ砲、主機はディーゼルとガス・タービンを併用した機関を搭載し、37.2ノットを出す超高速戦艦となる。そのため厳密には〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉と同級艦とはいえないと言う声が多い。
 事実、同級艦に分類されてはいるが〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉とは船体の内部構造が大きく違っている。外見も、従来のドイツ艦艇と同じくマッシヴでスリムな〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉と異なり、全幅が広い〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉は母性的でふくよかなラインを持つ。〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉も最初の設計ではスリムな艦形であったのだが、ガス・タービン機関に大量の空気を供給するダクトを設置するために(全長が変わらないまま)全幅が広がってしまったのである。その結果、基準排水量は〈皆瀬《フォン・ヒンデンブルク》葵〉より1万トンも増大し、常備排水量では11万トンに達するまでになってしまった。
 これにもっとも反発したのが軍艦についてのディレッタントたる総統ヒトラーであった。何と醜い艦なのだ!美しいドイツ海軍艦艇の中にこんな横幅の広い艦があってはならない!
 このため、設計局は無茶なダイエットに挑戦する羽目になってしまった。近年、改修された設計図が公表されたが、そこには見違えるほどにスリムになった〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉の姿があった(艦首と艦尾を延長していた)。けれども主機や主砲の開発の遅延以上に船体の設計改修が遅れたため、とうとうキールより外洋へと出撃することはなかったのである。
 それでも計画通りに竣工していれば、〈高瀬《大和》瑞希〉級を軽々とあしらえる能力を持つ筈であった。主砲口径で上回り、速力でも優位に立つ。射撃装置はリレー式電気計算機Zシリーズの最新型を搭載して、アメリカ人的表現ならば「バスケットボールでフリースローを全て取れる」ほどの正確さで敵手を圧倒できるのだ。
 しかし、設計の遅延、日英米枢軸の攻勢による戦況の悪化、さらに英本土内陸要塞及びフランス大西洋岸要塞構築への資材供給が優先されたことにより、〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉の建造は遅々として進まなかった。そうこうしている内に、アイスランドより戦略爆撃機〈富嶽〉がキール軍港へ飛来するようになり、爆撃によって工事はさらに遅れることとなった。
 追い打ちをかけるように、ポートサイドから進発した〈富嶽〉の爆撃が油田地帯に対しておこなわれ、カフカスのバクー、マイコプ油田と、ルーマニアのプロエシチ油田の産油量は大きく落ち込んでしまったのである。これではたとえ完成しても、燃費の悪いガス・タービン機関に燃料を十分に供給できず、無理なダイエットを強行する少女のようにふらふらとなるのがオチだった。
 結局、建造は中止されることとなってしまう。解体した後にはその資材を大西洋要塞に回す予定とされ、主砲は真っ先に取り外されてシェルブール要塞とカレー要塞に配備されて英仏海峡を制圧することとなる。
 そして〈富嶽〉と〈富嶽改〉の100機以上の挺団が、それぞれ1トン爆弾を10発から20発ずつキール軍港に落としていったために、〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉は横転してしまい、主砲提供以外の資材供給もできなくなって放置されるに至った。
 そして休戦発効後、民生復興を最優先課題に掲げるロンメル政権によって〈縁《デア・フリート・ランデル》早苗〉は解体が決定され、祖国復興の礎として鍋・釜・包丁などの家庭用品や建設資材、鉄道資材に供されたのである。

要目(完成時予想)

  • 全長     345メートル(改修前308メートル)
  • 全幅     51メートル
  • 主機
    • ゲルマニア式ガス・タービン2基2軸(224000hp)
    • MAN MZ67/98型ディーゼル6基1軸(96000hp)
  • 機関出力  320000hp
  • 最大速力  37.2ノット
  • 基準排水量 97000トン(改修前91000トン)

兵装

  • 主砲 47口径50.8センチ砲連装4基
  • 副砲 55口径15センチ砲連装6基
  • 高角砲 10.5センチ連装砲15基
  • 装甲
    • 舷側520ミリ
    • 甲板300ミリ
    • 砲塔580ミリ