〈《四七式歩兵戦闘車》翡翠〉
ヘッドライン
最近の更新
連絡用掲示板 / 各種艦艇 / 〈長岡《加賀》志保〉 / 大ドイツ連邦軍指揮体制私案(2015年) / 世界設定 / ヘーアに関する覚え書き / クリーグスマリーネに関する覚え書き / ルフトヴァッフェに関する覚え書き / 大ドイツ帝国の年代別状況 / その他兵器
〈《四七式歩兵戦闘車》翡翠〉
TYPE−MOON「月姫」翡翠
1987年3月12日に制式化された歩兵戦闘車。開発及び生産は三菱ふじょう。英連邦ではアルヴィス〈ジェイド〉として知られる。〈《四五式装輪戦車》琥珀〉の派生車種に見られることが多いが、開発当初から2車種が存在しているので双子車両というべきであり、開発者である武内技師の寵愛を一身にうけていた。
当然のことながら〈《四五式装輪戦車》琥珀〉とはよく相似しており、外観上の相違点としては25ミリ機関砲装備の2人用小型砲塔(ヘッド・ドレス)を搭載していること、車体両側面に大きな装甲エプロン・スカートを取り付けたこと、車体後面の兵員出入り用の大型ドア、兵員用外部視察装置などがあげられる。
1985年夏に、試製歩兵戦闘車〈レッド・パープル〉として投入された華中戦線では、共産軍の人海戦術を見て乗車歩兵達は青ざめ、吶喊攻撃の苛烈さに本車の防御力は耐えられないので逃げざるを得ず、また25ミリ機関砲の攻撃力では押さえ切れないことから、かわって試製装輪戦闘車〈バイオレット〉が前面にたって陵辱に耐え抜くことになった。後の〈《四五式装輪戦車》琥珀〉である。
働けなくなった妹のかわりに、自由を得た姉が活躍の場を得て、以後の〈《四七式歩兵戦闘車》翡翠〉は〈《四五式装輪戦車》琥珀〉の影にまわることになる。無口でおとなしくなったとはいえ、どんな苛酷な状況下でも、執拗にかつ頑固に、そして献身的に動くことから歩兵達の間で人気は高く、信用は厚かった。
主武装の25ミリ機関砲以外にも白色発煙弾と赤色発煙弾が搭載されている。白色発煙弾は不通の発煙弾だが、赤色発煙弾は敵肉迫歩兵を無力化するためのモノで、成分に強い酸味を含んでいる。あまりに強い酸味に、煙を吸い込んだ歩兵は涙を流し口や胃を押さえてのたうち回った。試作品を吸い込んでしまった試験官は、「梅干しが好きなんではなくて、梅風味が好きなんだよー」と謎の文句を吐いて悶絶している。
21世紀における地域紛争の一つ、ソマリア動乱においても〈《四七式歩兵戦闘車》翡翠〉部隊が国際連盟(リーグ・オブ・ネイションズ)主導のもと、PKO任務で派遣されている。車体は白く塗られ、LNの文字がステンシルされている。着慣れた迷彩を脱いで、白く塗装された〈《四七式歩兵戦闘車》翡翠〉は少々ぎこちない感じがした。
大統領ジャンバッティスタ・ファブリツィオ・アンジーロによる圧政(部族反乱の弾圧と親衛隊残党と組んでの軍備拡張など)と、装甲巡洋艦〈イレイン〉の「炎の蛇」で焼き払われ破壊されたライフライン。その〈イレイン〉の暴走に端を発したアンジーロ政権の崩壊(アンジーロ自身は英国に亡命した)。ソマリア国内は圧制の反動から大混乱に陥り、ソマリア国民は多大な辛苦を味わっていた。 「なんて、ひどい……」
難民と化した人々の惨状を見て、多国籍からなるPKO部隊隊員は異口同音にそう語ったという。そしてPKO部隊はソマリア国内の騒擾を停止させ、国民に活力を分け与えるなどの任務を果たしきったのである。
なおソマリアPKOは、任務部隊の上陸するところをTVカメラが待ちかまえているなど、騒がしいマスコミがくっついてきていたことで知られている。
要目
- 全長 7.85m
- 全高 2.74m
- 全幅 2.95m
- 戦闘重量 19トン
- 発動機 三菱8ZG水冷V型8気筒ターボチャージド・ディーゼル
- 出力 520hp
- 最高速度 110km/h
- 航続距離 800km
- 武装 25ミリ機関砲×1
- 乗員3名+6名
会議室を出る