- スペイン海兵隊は1537年に創設された、近代的な意味での海兵隊としては世界最古の伝統を誇る海兵隊である。その後の対イギリス・オランダ戦争、三十年戦争、スペイン継承戦争、ナポレオン戦争等による幾度かの変遷を経て現在に至っている。19世紀に入って以降は特にカリブ海・中南米・赤道以南のアフリカ地域に対する介入を行っており、現代においても各種の作戦を行っていると言われているが、詳細は不明である。実際、スペインにとって新たな浴槽と見なされていた南大西洋で発生した、フォークランド紛争への介入は真剣に検討されていた事が最近明らかとなった。{{br}}
- 海兵隊の編成は3個海兵連隊他、約16000人からなる。またプエルトリコ島には陸軍1個師団が守備隊として存在しているが、この部隊の一部も海上機動能力を保有する。{{br}}
+ スペイン海兵隊は1537年に創設された、近代的な意味での海兵隊としては世界最古の伝統を誇る海兵隊である。その後の対イギリス・オランダ戦争、三十年戦争、スペイン継承戦争、ナポレオン戦争等による幾度かの変遷を経て現在に至っている。19世紀に入って以降は特にカリブ海・中南米・赤道以南のアフリカ地域に対する介入を行っており、現代においても各種の作戦を行っていると言われているが、詳細は不明である。実際、スペインにとって新たな浴槽と見なされていた南大西洋で発生した、フォークランド紛争への介入は真剣に検討されていた事が最近明らかとなった。{{br}}
+ 海兵隊の編成は3個海兵連隊他、約16000人からなる。またプエルトリコ島には陸軍1個師団が守備隊として存在しているが、この部隊の一部も海上機動能力を保有する。{{br}}
- なお現在スペイン海軍はアルマダ21計画の一環として戦略投射艦と呼ばれる新型の多目的揚陸艦を建造中であり、一番艦は1998年に就役予定である。予定排水量は29800tであり、就役すれば同海軍が保有する正規空母を除くと最大級の艦船になると思われる。{{br}}
- 戦略投射艦は航空戦力としてV/STOL(恐らく〈春日《ベータ》せりな〉ないしその発展型)11機及びヘリコプター14機を搭載し、地上戦力として兵員900人と戦車46両を搭載するとされ、これを輸送ヘリコプターとドックに内蔵した揚陸艇を用いて上陸させる事ができる。能力的には〈カスティーリャ〉級と〈プエルトリコ〉級の任務を一隻でこなす事が可能であり、その名の通り戦力を戦略的に投射できるとして海兵隊・海軍及び政府より大きな期待が掛けられている。{{br}}
- 要約すると彼らは日本の海軍陸戦隊や東西米国の海兵隊ほど大規模でもなく、同じ欧州のイギリス海兵隊ほど有名な存在ではないが、訓練と装備はよく整えられている。水中処分隊や特殊部隊といった現代の両用作戦に不可欠な戦力を保有している事、また平成七年の阪神淡路大震災で一部の部隊が行った救援協力活動の実績から見ても、彼らが海兵隊として世界有数のレベルである事は間違いない。{{br}}
+ なお現在スペイン海軍はアルマダ21計画の一環として戦略投射艦と呼ばれる新型の多目的揚陸艦を建造中であり、一番艦は1998年に就役予定である。予定排水量は29800tであり、就役すれば同海軍が保有する正規空母を除くと最大級の艦船になると思われる。{{br}}
+ 戦略投射艦は航空戦力としてV/STOL(恐らく〈春日《ベータ》せりな〉ないしその発展型)11機及びヘリコプター14機を搭載し、地上戦力として兵員900人と戦車46両を搭載するとされ、これを輸送ヘリコプターとドックに内蔵した揚陸艇を用いて上陸させる事ができる。能力的には〈カスティーリャ〉級と〈プエルトリコ〉級の任務を一隻でこなす事が可能であり、その名の通り戦力を戦略的に投射できるとして海兵隊・海軍及び政府より大きな期待が掛けられている。{{br}}
+ 要約すると彼らは日本の海軍陸戦隊や東西米国の海兵隊ほど大規模でもなく、同じ欧州のイギリス海兵隊ほど有名な存在ではないが、訓練と装備はよく整えられている。水中処分隊や特殊部隊といった現代の両用作戦に不可欠な戦力を保有している事、また平成7年の阪神淡路大震災で一部の部隊が行った救援協力活動の実績から見ても、彼らが海兵隊として世界有数のレベルである事は間違いない。{{br}}