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〈君影《シャンプレン》百合奈〉の変更点

- ファンディ湾海戦からノルウェー沖まで大戦を通じてほとんど両艦はペアで行動し、日本での知名度こそ低いもののドイツ空母の将兵達にとってはウーラガン、アリゼ、ミステール、エタンダールといった彼らが最後近くまで持ち得なかった「国産艦載機」とともにまさに「先輩」たる存在だったのだ。{{br}}
+ ファンディ湾海戦からノルウェー沖まで大戦を通じてほとんど両艦はペアで行動し、日本での知名度こそ低いもののドイツ空母の将兵達にとっては〈ウーラガン〉、〈アリゼ〉、〈ミステール〉、〈エタンダール〉といった彼らが最後近くまで持ち得なかった「国産艦載機」とともにまさに「先輩」たる存在だったのだ。{{br}}
- 1月に完成したばかりの〈篠宮アルザス悠〉に将旗を掲げるグートンは航空支援無しでの突撃を決意。夜のとばりが降りている。貴重な母艦航空隊に無理はかけたくない。{{br}}
+ 1月に完成したばかりの〈篠宮《アルザス》悠〉に将旗を掲げるグートンは航空支援無しでの突撃を決意。夜のとばりが降りている。貴重な母艦航空隊に無理はかけたくない。{{br}}
- 〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉は北米支援の後一旦戻って航空機を補充。第1空母戦隊(マルザン)を結成、ドイツ機動部隊と合同して枢軸軍を迎え撃つこととなった。捕獲した米空母、改装空母と米国製搭載機に頼った陣営のドイツ側に対し純国産空母とダッソーMD450ウーラガン戦闘機、そしてブレゲーBr1050アリゼ攻撃機というフランス自慢(というか意地)の国産機の組み合わせはドイツ側の羨望の眼差しを受けてしかるべきものだった。かの国の空軍と海軍の対立は解消の目処すらたっていないのだから。{{br}}
+ 〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉は北米支援の後一旦戻って航空機を補充。第1空母戦隊(マルザン)を結成、ドイツ機動部隊と合同して枢軸軍を迎え撃つこととなった。捕獲した米空母、改装空母と米国製搭載機に頼った陣営のドイツ側に対し純国産空母とダッソーMD450〈ウーラガン〉戦闘機、そしてブレゲーBr1050〈アリゼ〉攻撃機というフランス自慢(というか意地)の国産機の組み合わせはドイツ側の羨望の眼差しを受けてしかるべきものだった。かの国の空軍と海軍の対立は解消の目処すらたっていないのだから。{{br}}
- 海戦は合衆国空母〈伊藤《エンタープライズ》乃絵美〉が放った攻撃隊によりフランス側が攻撃を受け、その隙にドイツ側が(攻撃を受けずに)枢軸艦隊に痛撃を与える展開になり対空巡洋艦〈進藤ド・グラースむつき〉の「ハジけた対空砲火」も実らず、〈シャスルー・ローパ〉と〈イェーデ〉の2空母が耐え切れず沈没。直援戦闘機を失った輸送船団も損害により撤退。ドイツ側の航空隊が日本空母〈緒方瑞鶴理奈〉を大破、撤退させたことだけが救いだった。{{br}}
+ 海戦は合衆国空母〈伊藤《エンタープライズ》乃絵美〉が放った攻撃隊によりフランス側が攻撃を受け、その隙にドイツ側が(攻撃を受けずに)枢軸艦隊に痛撃を与える展開になり対空巡洋艦〈進藤ド・グラースむつき〉の「ハジけた対空砲火」も実らず、〈シャスルー・ローパ〉と〈イェーデ〉の2空母が耐え切れず沈没。直援戦闘機を失った輸送船団も損害により撤退。ドイツ側の航空隊が日本空母〈緒方《瑞鶴》理奈〉を大破、撤退させたことだけが救いだった。{{br}}
- 対して枢軸機動艦隊(柳本)は正規空母だけでも8隻、さらに合衆国第37任務部隊(スプレイグ)や英日合同機動部隊(*注1)「Honey Bee」(バイアン)を含めると計13隻にも達していた。ただしそれは帳簿上での存在で〈森川雲龍由騎〉級からなる第2機動艦隊(城島)は7月のメキシコ湾海戦の痛手から立ち直っておらず〈長森大鳳瑞佳〉級の〈城戸神鳳芳晴〉と軽空母〈折原吉野浩平〉は急遽南大西洋に派遣されることになったため(*注2)実質の戦力はかなり低下していた。{{br}}
- さらにマルティニークへの支援もやらなければならない枢軸側に残ったのは〈長森大鳳瑞佳〉〈里村海鳳茜〉〈リアン〉(柳本)〈伊藤《エンタープライズ》乃絵美〉〈鳴瀬《ランドルフ》健一〉(スプレイグ)の5隻、これを2部隊に分けて行動させていた。{{br}}
+ 対して枢軸機動艦隊(柳本)は正規空母だけでも8隻、さらに合衆国第37任務部隊(スプレイグ)や英日合同機動部隊(*注1)「Honey Bee」(バイアン)を含めると計13隻にも達していた。ただしそれは帳簿上での存在で〈森川《雲龍》由騎〉級からなる第2機動艦隊(城島)は7月のメキシコ湾海戦の痛手から立ち直っておらず〈長森《大鳳》瑞佳〉級の〈城戸《神鳳》芳晴〉と軽空母〈折原《吉野》浩平〉は急遽南大西洋に派遣されることになったため(*注2)実質の戦力はかなり低下していた。{{br}}
+ さらにマルティニークへの支援もやらなければならない枢軸側に残ったのは〈長森《大鳳》瑞佳〉〈里村《海鳳》茜〉〈リアン〉(柳本)〈伊藤《エンタープライズ》乃絵美〉〈鳴瀬《ランドルフ》健一〉(スプレイグ)の5隻、これを2部隊に分けて行動させていた。{{br}}
- 0450分、〈高井《エーリヒ・レーヴェンハルト》さやか〉からの索敵機は敵空母部隊を発見。位置は南東約200海里。先制攻撃には絶好の好機だ。即座に攻撃隊に発進が命じられ0525分に第一次攻撃隊が発艦した。勢力はF9FパンターとAM1モーラー。続けて〈神楽坂MC207R潤〉とFw190Tからなる第二次攻撃隊が準備されていた。{{br}}
+ 0450分、〈高井《エーリヒ・レーヴェンハルト》さやか〉からの索敵機は敵空母部隊を発見。位置は南東約200海里。先制攻撃には絶好の好機だ。即座に攻撃隊に発進が命じられ0525分に第一次攻撃隊が発艦した。勢力はF9F〈パンター〉とAM1〈モーラー〉。続けて〈神楽坂《MC207R》潤〉とFw190Tからなる第二次攻撃隊が準備されていた。{{br}}
- さて、〈君影《シャンプレン》百合奈〉から発艦した第一次攻撃隊は日本艦隊を襲い、枢軸側で唯一無傷だった〈リアン〉にも直撃弾を浴びせた上、〈里村《海鳳》茜〉を炎上、〈椎名浪速ゆうひ〉の艦橋に命中弾を叩きつける(*注4)戦果を挙げた。先に〈長森《大鳳》瑞佳〉を大破させられた上、さらに残りの全空母が損傷した日本側はよろよろと北上していく。{{br}}
+ さて、〈君影《シャンプレン》百合奈〉から発艦した第一次攻撃隊は日本艦隊を襲い、枢軸側で唯一無傷だった〈リアン〉にも直撃弾を浴びせた上、〈里村《海鳳》茜〉を炎上、〈椎名《浪速》ゆうひ〉の艦橋に命中弾を叩きつける(*注4)戦果を挙げた。先に〈長森《大鳳》瑞佳〉を大破させられた上、さらに残りの全空母が損傷した日本側はよろよろと北上していく。{{br}}
- 1950年10月16日午前、トリニダードからアイスランドに向う補給船団……秘匿名称「学園祭」A船団と呼ばれた……は二重反転プロペラの哨戒機(アリゼ)の接触を受け、続けてウーラガン戦闘機が飛んで来た。船団側は慌てて〈安土〉級護衛空母から疾風を飛ばし、ウーラガンに空戦を挑む。だが所詮レシプロ疾風ではジェット疾風(ウーラガン=疾風の意味)には勝てない。{{br}}
+ 1950年10月16日午前、トリニダードからアイスランドに向う補給船団……秘匿名称「学園祭」A船団と呼ばれた……は二重反転プロペラの哨戒機(〈アリゼ〉)の接触を受け、続けて〈ウーラガン〉戦闘機が飛んで来た。船団側は慌てて〈安土〉級護衛空母から疾風を飛ばし、〈ウーラガン〉に空戦を挑む。だが所詮レシプロ疾風ではジェット疾風(〈ウーラガン〉=疾風の意味)には勝てない。{{br}}
- 彼等は何をしていたかというと、〈君影《シャンプレン》百合奈〉、それに護衛の〈東雲ギッシャン深月〉らの方を攻撃していたのである。機動部隊からの攻撃隊に加えて護衛空母搭載機までが一斉にこっちにやってきた。とにかく店で声をかけられた時のように敵機を「応対」していくしかない。直援のウーラガンが迎撃するが敵機の数が多い。こうなると各艦の対空砲火と操艦術が頼りだ。{{br}}
+ 彼等は何をしていたかというと、〈君影《シャンプレン》百合奈〉、それに護衛の〈東雲ギッシャン深月〉らの方を攻撃していたのである。機動部隊からの攻撃隊に加えて護衛空母搭載機までが一斉にこっちにやってきた。とにかく店で声をかけられた時のように敵機を「応対」していくしかない。直援の〈ウーラガン〉が迎撃するが敵機の数が多い。こうなると各艦の対空砲火と操艦術が頼りだ。{{br}}
-理由はともかく大西洋のド真中で倒れられたことには変わりない。彼女は〈牧原ラントレピード勇気〉の護衛のもとノーフォークに曳航され、残された〈桜塚《シュリーフェン》恋〉は実質単艦でグアンタナモに殴りこむ羽目に陥ってしまった。その後の彼女の戦いは〈桜塚《シュリーフェン》恋〉の項に譲る。{{br}}
+理由はともかく大西洋のド真中で倒れられたことには変わりない。彼女は〈牧原《ラントレピード》勇気〉の護衛のもとノーフォークに曳航され、残された〈桜塚《シュリーフェン》恋〉は実質単艦でグアンタナモに殴りこむ羽目に陥ってしまった。その後の彼女の戦いは〈桜塚《シュリーフェン》恋〉の項に譲る。{{br}}
- 1952年1月13日、一旦本国に戻って航空機を搭載した〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉は〈島津《ラ・サール》一葉〉を連れてリガに到着した。〈島津《ラ・サール》一葉〉はなんと駆逐艦へのタンカー代り。なぜかというとこの時搭載機は戦闘機がダッソーMD452ミステール、攻撃機がブレゲーBr1080エタンダールに更新されていた(*注6)。他国機と比較しても全く遜色のないこのコンビは文字通りフランス期待の決戦機だった。{{br}}
- たがいかんせん数が揃わない。全部かき集めても合わせても約60機しかないのだ。空母だけあっても搭載機がないのではどうしようもない、攻撃には使えないアリゼを〈島津《ラ・サール》一葉〉に譲って留守番させ、〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉が出撃することとなった。{{br}}
+ 1952年1月13日、一旦本国に戻って航空機を搭載した〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉は〈島津《ラ・サール》一葉〉を連れてリガに到着した。〈島津《ラ・サール》一葉〉はなんと駆逐艦へのタンカー代り。なぜかというとこの時搭載機は戦闘機がダッソーMD452〈ミステール〉、攻撃機がブレゲーBr1080〈エタンダール〉に更新されていた(*注6)。他国機と比較しても全く遜色のないこのコンビは文字通りフランス期待の決戦機だった。{{br}}
+ たがいかんせん数が揃わない。全部かき集めても合わせても約60機しかないのだ。空母だけあっても搭載機がないのではどうしようもない、攻撃には使えない〈アリゼ〉を〈島津《ラ・サール》一葉〉に譲って留守番させ、〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉が出撃することとなった。{{br}}
- 22日、それぞれの想いを秘めて、第一航空艦隊は出撃、対潜警戒のために第31戦隊の〈三好ダンケルク育〉と護衛駆逐艦が分離、前方掃討をしつつバルト海を進む。{{br}}
+ 22日、それぞれの想いを秘めて、第一航空艦隊は出撃、対潜警戒のために第31戦隊の〈三好《ダンケルク》育〉と護衛駆逐艦が分離、前方掃討をしつつバルト海を進む。{{br}}
- 1230分、いよいよノルトマンは攻撃隊発艦を命令を発動、旗艦〈橘《フォン・リヒトホーフェン》天音〉のマストに戦闘旗が翻り、母艦7隻は風上に立ち次々と攻撃隊を発艦させていく。He481とTa483戦闘機、Me462攻撃機、そして〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉からのミステールとエタンダール。編隊を整えると南西の空に機影を没していく。全部合わせて170機。すぐにノルトマンは自艦隊の位置を知らせるとともに攻撃隊出撃の報を全軍に打電した。これで敵機動部隊(と、自艦隊)の所在は全軍に明らかになる。{{br}}
+ 1230分、いよいよノルトマンは攻撃隊発艦を命令を発動、旗艦〈橘《フォン・リヒトホーフェン》天音〉のマストに戦闘旗が翻り、母艦7隻は風上に立ち次々と攻撃隊を発艦させていく。He481とTa483戦闘機、Me462攻撃機、そして〈君影《シャンプレン》百合奈〉〈御薗《デスタン》瑠璃子〉からの〈ミステール〉と〈エタンダール〉。編隊を整えると南西の空に機影を没していく。全部合わせて170機。すぐにノルトマンは自艦隊の位置を知らせるとともに攻撃隊出撃の報を全軍に打電した。これで敵機動部隊(と、自艦隊)の所在は全軍に明らかになる。{{br}}
- 命中2発。ドイツ機動部隊による最後の攻撃隊の成果がこれである。枢軸軍の対空砲火はここまで凄まじくなっていたのだ。そして第三陣がやってくる。フランス側の飛行隊長イースト少佐率いるミステール20機、エタンダール16機だ。眼下にはドイツ側の攻撃により炎上している空母が2隻いる。しかも敵の直援機はドイツ側の攻撃の影響で分散している。チャンスではないか。ミステールが対空砲火を逸らすように機動し、その隙をエタンダールが突いて突入していく。{{br}}
+ 命中2発。ドイツ機動部隊による最後の攻撃隊の成果がこれである。枢軸軍の対空砲火はここまで凄まじくなっていたのだ。そして第三陣がやってくる。フランス側の飛行隊長イースト少佐率いる〈ミステール〉20機、〈エタンダール〉16機だ。眼下にはドイツ側の攻撃により炎上している空母が2隻いる。しかも敵の直援機はドイツ側の攻撃の影響で分散している。チャンスではないか。〈ミステール〉が対空砲火を逸らすように機動し、その隙を〈エタンダール〉が突いて突入していく。{{br}}
- しかしまだ敵はいた、フランス攻撃隊を追い払ってやれやれとなった1338分、低い雲を突き破ってただ1機エタンダールが急降下してきた。全艦艇のレーダーも戦闘機も気付かなかった。その機体は〈七瀬〉〈広瀬〉〈シェフィールド〉の激しい対空砲火をもろともせず〈折原《吉野》浩平〉目掛けてエグゾセを放つ。完全な奇襲。武勲に輝く「ばかばか艦」もこれまでか……しかし必死の対空砲火の影響かエグゾセが僅かに進路を変え……〈折原《吉野》浩平〉に一番近い位置にいた〈シェフィールド〉に直撃。450キロの弾頭と残存燃料によって彼女は瞬時に炎上。すぐに〈七瀬〉〈広瀬〉と応援の駆逐艦による消火作業が開始された。しかし残存燃料の火災は手がつけられず1350分、弾火薬庫に火が回った〈シェフィールド〉は大爆発を起こし、〈七瀬〉に破片で巻き添えを食らわしながら二つに折れて沈没していった。{{br}}
+ しかしまだ敵はいた、フランス攻撃隊を追い払ってやれやれとなった1338分、低い雲を突き破ってただ1機〈エタンダール〉が急降下してきた。全艦艇のレーダーも戦闘機も気付かなかった。その機体は〈七瀬〉〈広瀬〉〈シェフィールド〉の激しい対空砲火をもろともせず〈折原《吉野》浩平〉目掛けてエグゾセを放つ。完全な奇襲。武勲に輝く「ばかばか艦」もこれまでか……しかし必死の対空砲火の影響かエグゾセが僅かに進路を変え……〈折原《吉野》浩平〉に一番近い位置にいた〈シェフィールド〉に直撃。450キロの弾頭と残存燃料によって彼女は瞬時に炎上。すぐに〈七瀬〉〈広瀬〉と応援の駆逐艦による消火作業が開始された。しかし残存燃料の火災は手がつけられず1350分、弾火薬庫に火が回った〈シェフィールド〉は大爆発を起こし、〈七瀬〉に破片で巻き添えを食らわしながら二つに折れて沈没していった。{{br}}
-#注6:ミステールはウーラガンを後退翼にし、各部を改良したもの、エンジンはSNECNA社製アター101D-3(推力3100kg)を搭載。{{br}}
- エタンダールは双発ジェット攻撃機シュド・エストSO4050ボートゥールの海軍タイプ。ミステールと同じエンジンを2基搭載し、MM21エグゾセ対艦ミサイル(ドライザックIのフランス改良版)や偵察ポッド、爆弾等を搭載できる。{{br}}
+#注6:〈ミステール〉は〈ウーラガン〉を後退翼にし、各部を改良したもの、エンジンはSNECNA社製アター101D-3(推力3100kg)を搭載。{{br}}
+ 〈エタンダール〉は双発ジェット攻撃機シュド・エストSO4050〈ボートゥール〉の海軍タイプ。〈ミステール〉と同じエンジンを2基搭載し、MM21エグゾセ対艦ミサイル(ドライザックIのフランス改良版)や偵察ポッド、爆弾等を搭載できる。{{br}}
- 一方オルベリス……というより実質ジャルディンが束ねる第二群は第一群の通信を受ける前から防空行動に出た。まず〈三好《ダンケルク》育〉が主砲を最大仰角でVT信管付き対空榴弾をぶっ放す。それに慌てた日本機は散開。これを上空で待機していたログロアン少佐が率いるミステールが追う。数が少なくとも敵が分散していれば有効な打撃を与えられるのだ。{{br}}
+ 一方オルベリス……というより実質ジャルディンが束ねる第二群は第一群の通信を受ける前から防空行動に出た。まず〈三好《ダンケルク》育〉が主砲を最大仰角でVT信管付き対空榴弾をぶっ放す。それに慌てた日本機は散開。これを上空で待機していたログロアン少佐が率いる〈ミステール〉が追う。数が少なくとも敵が分散していれば有効な打撃を与えられるのだ。{{br}}
- 重い雰囲気を残したまま朝を迎え、ノルトマンは機動部隊の持っている航空機のうち、Me462とエタンダールをノルウェーの基地に向わせた。全滅覚悟の空母にいる必要はない、攻撃機には基地からの再度の奮戦を行うチャンスがある。イースト少佐が率いるこの小編隊は名残惜しそうに何度も艦隊上空を旋回した後、{{br}}
+ 重い雰囲気を残したまま朝を迎え、ノルトマンは機動部隊の持っている航空機のうち、Me462と〈エタンダール〉をノルウェーの基地に向わせた。全滅覚悟の空母にいる必要はない、攻撃機には基地からの再度の奮戦を行うチャンスがある。イースト少佐が率いるこの小編隊は名残惜しそうに何度も艦隊上空を旋回した後、{{br}}
- 0817分、第二機動艦隊からの第一次攻撃隊225機(通算では第三次)が突撃。次の犠牲者となったのは〈ドクトル・エッケナーコリン〉。タイピングのような砲火を撃ってはいるが被弾により統制射撃ができない。行き当たりばったりの対空砲火では敵機は防げない。たちまち直撃弾を浴びて内部から打ち砕かれていく。{{br}}
+ 0817分、第二機動艦隊からの第一次攻撃隊225機(通算では第三次)が突撃。次の犠牲者となったのは〈《ドクトル・エッケナー》コリン〉。タイピングのような砲火を撃ってはいるが被弾により統制射撃ができない。行き当たりばったりの対空砲火では敵機は防げない。たちまち直撃弾を浴びて内部から打ち砕かれていく。{{br}}
- そして次の瞬間、〈椎名浪速ゆうひ〉に大衝撃が走った。38センチ砲弾が「すね蹴り」のように艦首近くに炸裂したのだ。{{br}}
+ そして次の瞬間、〈椎名《浪速》ゆうひ〉に大衝撃が走った。38センチ砲弾が「すね蹴り」のように艦首近くに炸裂したのだ。{{br}}